2016 Fiscal Year Research-status Report
バドミントンの構えからストロークまでの運動神経科学研究
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15K01589
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
須田 和裕 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 准教授 (70192135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西平 賀昭 筑波大学, 体育系(名誉教授), 名誉教授 (20156095)
麓 正樹 東京国際大学, 人間社会学部, 准教授 (40339180)
碓井 外幸 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (60389822)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳波 / P300 / バドミントン |
Outline of Annual Research Achievements |
相手の動きを判断し瞬間的に打ち込んだり、防御したりするところにバドミントンの動きの特徴がある。本研究においては長期的にバドミントン競技を継続してきた競技者を対象にP300電位、N140電位、NOGO電位と呼ばれる脳電位や筋電図などの神経生理学的方法を用いてバドミントン競技者の脳内の情報処理系、運動神経系、筋系に至る経路でいかなる変容を示すかを詳細に明らかにしようとしている。脳活動の分析には脳波を用いる。脳波は微弱な電気現象なのでプレイ中に測定することは難しい。そこで被験者にビデオクリップを提示し、椅坐位で脳波を測定することにした。 本年度はバドミントンのビデオクリップを用いて脳波の成分であるP300の測定を試みた。スマッシュを左右に打ち分ける時のビデオクリップを作成し、被験者にシャトルが飛来する方のボタン押しをさせその打球の瞬間にトリガーパルスを発生させP300成分を分析した。また、コントロール条件としてバドミントンのシャトルの飛翔コースに対する反応ではなく、画面上に矢印を示し、矢印の向きに対する選択反応、さらにあらかじめ矢印の方向を被験者に知らせ、矢印が出たところでボタン押しをさせるという単純反応でP300を分析した。 さらにもう一つの実験を行った。プレッシャーのかかる場面での動作の再現性を研究するため、ショートサービスをレシーバーの存在、非存在時の動作分析を行った。 現在詳細な分析を実施しているところである。結果がまとまったところで関連学会、学術雑誌等で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はバドミントンのビデオクリップを用いた脳波実験とショートサービスの動作の再現性をプレッシャーのかかる条件下での動作分析をすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は他の脳波成分である準備電位についてバドミントンのビデオクリップを用いて分析する計画である。
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Causes of Carryover |
国際学会で発表する予定があり、旅費が未確定であったので、できるだけ節約したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会の旅費、英語論文の添削費、実験の消耗品等に使用予定
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