2015 Fiscal Year Research-status Report
PMS症状を標的とした女性アスリートパフォーマンス改善への栄養学的アプローチ
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15K01636
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
武田 卓 近畿大学, 東洋医学研究所, 教授 (20301260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 貴士 近畿大学, 東洋医学研究所, 助教 (30734694)
清水 尚子 近畿大学, 東洋医学研究所, 助教 (50572731)
平野 昌美 近畿大学, 東洋医学研究所, 講師 (70351632)
宮田 信吾 近畿大学, 東洋医学研究所, 准教授 (70403194)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | PMS / PMDD / アスリート / 食事摂取調査 / 魚 |
Outline of Annual Research Achievements |
①これまで継続調査を実施している大学女性アスリート調査の解析を実施し、運動部学生のPMS/PMDDの特性を明らかとした。アスリートのほうが、文化部学生と比較し、PMS/PMDDによるパフォーマンス障害が大きい結果となった。7品目からなる簡易な食事摂取頻度調査結果からは、魚摂取がPMS/PMDDによるパフォーマンス障害の改善因子となり(オッス比0.61、95%信頼区間0.40-0.92)、論文投稿した(J Pediatr Adolesc Gynecol. 2016 Feb 1 in press)。 ②①での結果から想定されることとして、魚中の不飽和脂肪酸(EPA、DHA)が有効な物質である可能性が高いと考えられた。そこで、栄養素に関する詳細な解析を行うために、より詳細な調査が可能であるBDHQを用いた調査を実施した。また、AMED「女性の包括的健康支援実用化研究事業」による女子高校生を対象とする調査からは、疲労骨折とPMS/PMDDとの関連性が明らかとなり、大学アスリートにおいても疲労骨折に関する調査を行った。データ入力とBDHQの解析は終了し、現在その詳細なデータを解析中である。 ③モデルラットに関する検討は、モデル作成の実現性に関するプレリミナリーな検討を実施したのにとどまっている。 ④バイオマーカー開発に関しては、血清BDNFをマーカーとする臨床研究の報告を認めており、今後はBDNFを用いた検討をしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
疫学研究では、魚摂取とPMS/PMDDによるパフォーマンス障害改善に関する英文論文を報告した。また、その研究成果をもとにして大学アスリートを対象としたより詳細な調査を実施し、現在は解析を行っている。モデル作成に関しては、予算的な制約もあり、本実験の実施は困難と思われる。バイオマーカー開発については、他機関からの報告を利用することが可能である。また、同時に実施しているAMEDからの新たな知見を本研究に活用することが可能であった。以上より、おおむね研究の進行は順調と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
現在検討中の疫学的データの解析結果をもとに、PMS/PMDDと食事摂取との関連性の解析を行う。同時に、AMED助成研究においても高校生でも同様の検討を実施済であり。こちらかの解析結果も比較・参考とする。
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Causes of Carryover |
他の民間助成金、公的資金との共通利用が可能であったことより、資金の余剰が生じた。また、全体の資金が当初より削減されたことより、モデル動物を用いた本試験が実施することが困難なため、結果的に余剰金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
モデル動物ではなく、人を対象とした臨床研究を2016年度に計画しており、次年度以降に使用する。
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Research Products
(2 results)