2015 Fiscal Year Research-status Report
植民地権力と私的領域の編成過程―蘭印と英領マラヤの婚姻法制の比較研究―
Project/Area Number |
15K01883
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Research Institution | Fukuoka Women's University |
Principal Investigator |
吉田 信 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (60314457)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 植民地 / 帝国 / 蘭印 / 英領マラヤ / 婚姻規定 / 国籍 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度の実績として,以下の研究成果を2本の論稿としてまとめ公表した. (1)「ある『愛』の肖像ーオランダ領東インドの『雑婚』をめぐる諸相」『世界史のなかの女性たち』アジア遊学186,水井万里子他編,2015年7月,勉誠出版,205-219ページ(2)「オランダ領東インドにおける婚姻規定の歴史的変遷-本国婚姻規定との関連において」『女性から描く世界史』水井万里子他編,2016年3月,勉誠出版,34-50ページ. また,国際的な学会・シンポジウムにおいて4度報告をおこなった.2015年5月にはシンガポールで開催されたAAWH,7月にはオーストラリアのアデレードで開催された第9回ICAS,8月にはオーストリアのウィーンで開催されたEUROSEAS,2016年3月には京都大学で開催されたNetworking Southeast Asia, Korea, and Japanである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2015年度は論稿を2本,学会及びシンポジウムにおける報告(英語)を4件実施した.当初の計画では論稿1本,研究会報告を1件としていた.研究が計画以上に進んだことの客観的な事実として判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は英領植民地における婚姻規定の調査に重点を置く.英国での資料調査を実施し,英領植民地での婚姻規定の概要を把握することに努める.加えて,比較対象となる蘭領東インドでの婚姻規定の調査も継続する.蘭印での婚姻規定の概要についてはある程度研究が進展したため,年代による変化に留意しつつ,個別事例の収集に務める.
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