2017 Fiscal Year Research-status Report
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15K01906
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
清水 達也 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センターラテンアメリカ研究グループ, 主任研究員 (00450510)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ラテンアメリカ / ブラジル / 大豆 / トウモロコシ / 大規模生産者 / 農業経営体 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、6月と8月に現地調査を実施した。6月にはブラジル中西部マットグロッソ州を訪問し、農業協同組合、農業資材販売業者などを訪問して農業経営やそれに関連する研究についてヒアリングを行うと主に、穀類生産者調査の準備を行った。また、サンパウロではサンパウロ大学経済学部、農学部を訪問し、研究者と意見交換を行った。8月には、ブラジルのブラジリアとマットグロッソ州にて大豆等の生産者調査を実施した。ここでは、昨年の現地調査の結果を踏まえて調査票などを改良して調査を行った。具体的には、生産に関わる資金調達の方法と、農業生産の3つのステージ(投入財の購買、生産、収穫物の販売)における生産者の選択肢との関係について、重点的に聞き取り調査を行った。 7月と11月に学会や研究会で報告を行った。7月には、ラテン・アメリカ政経学会関東部会において、前年度までの研究成果の概要と6月に実施した現地調査の内容について報告した。11月には、アジア経済研究所の途上国における農業経営の変革研究会において、調査で入手したデータの分析結果について報告・議論を行った。ここでは、ブラジルの大豆生産者に関する先行研究と比べて、本研究がどのような新しい知見を提供できるのかが問われた。 成果の発表については、中間成果の要約と最終成果の論文をそれぞれ1本執筆した。前年度までの研究内容を要約する記事を執筆し、アジア経済研究所の情報誌『アジ研ワールド・トレンド』2017年10月号に「ブラジル/中西部における大規模穀類生産」として発表した。最終成果としては論文「ブラジル中西部における穀類生産者の経営拡大」を執筆し、平成30年2月にアジア経済研究所へ提出した。同論文はアジア経済研究所の研究双書の1章としての出版を目指しており、現在査読・修正の過程にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度に出版した単著のうち、ペルーの青果物輸出の多様化に関する論文を、アップデートして英語で執筆・投稿する予定であったが、執筆が終わらなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度末に執筆した成果は、現在査読・修正の過程にあるが、平成30年度末(平成31年3月末)までにアジア経済研究所の研究双書の一部として出版される見込みである。 ペルーの青果物輸出の多様化に関する英語論文は、平成30年度の前半に執筆を終えて学会で報告し、学術誌へ投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
国際学会での発表を予定していたが、英語論文の執筆が終わらず、参加できなかった。
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