2018 Fiscal Year Research-status Report
占領期分割統治沖縄と日本における米軍の性病対策―ジェンダーの視点から
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15K01916
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
茶園 敏美 京都大学, 文学研究科, 教務補佐員 (60738748)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ジェンダー / パンパン / 占領期 / 占領軍 / 占領兵 / 比較史 / 生存戦略 / コンタクトゾーン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、歴史学の一次資料に社会学の質的分析法をもちいて執筆した成果物を刊行することができた。単著2018.04『もうひとつの占領 セックスというコンタクト・ゾーン』(インパクト出版会)。これは前年度の成果報告である共著2018.02第5章「セックスというコンタクト・ゾーン―日本占領の経験から」上野千鶴子/蘭信三/平井和子編『戦争と性暴力の比較史へ向けて』(岩波書店)の単著論文にさらに精緻な分析を加えた研究成果である。
その他の研究成果: 2019年2月「特集シンポジウム『戦争と性暴力の比較史へ向けて』を読む」『立命館言語文化研究』30巻3号(通巻134号)の執筆者リプライと総合討議に掲載。2018年9月関西ジェンダー史カフェ主催による、拙著『もうひとつの占領』の書評セッション。2018年9月書評セッション。2018年に刊行された柳原恵『<化外>のフェミニズム 岩手・麗ら舎の”おなご”たち』(ドメス出版2018)の刊行を記念のコメンテーター。2018年7月21日開催『戦争と性暴力の比較史に向けて』(岩波書店)刊行記念シンポジウムで執筆者リプライ。2018年6月30日開催トークセッション。2018年2月に刊行された『戦争と性暴力の比較史へ向けて』(岩波書店2018)を導きの糸として、編者の一人上野千鶴子さんと語った。2018年2月に岩波書店から刊行された『戦争と性暴力の比較史』の刊行を記念して上智大学で行われたシンポジウムの執筆者リプライ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究成果として単著書籍が2018年4月に予定通り刊行された。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度までで単著書籍2冊目を刊行する事が出来て、ようやく日本本土側の占領軍の政策のひとつ性病対策について明らかにすることができた。この成果をふまえ本研究最終年度である本年度はすでに米国立公文書館で入手済の米軍一次資料である占領初期沖縄の資料に基づいて占領初期沖縄の性病対策について明らかにする。
占領兵と正式な婚姻の結果渡米した戦争花嫁についても帰納法分析で資料を読み直し研究を進める。ヨーロッパの戦争花嫁との比較分析研究を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額がないため、記入しない。
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