2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the multifaceted cultural history for the document before World War II of Zinbun-Shoin by the construction of the digital archive
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15K02241
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
一柳 廣孝 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (40247739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 英彦 東北大学, 文学研究科, 専門研究員 (10712028)
菊地 暁 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (80314277)
吉永 進一 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90271600)
石原 深予 京都府立大学, 文学部, 研究員 (10748320)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本心霊 / 日本心霊学会 / 人文書院 / 千里眼事件 / 近代仏教史 / 神智学 / 修養 / オカルト |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度を迎え、当初の目標としていた「日本心霊」(明治後期から昭和初期にかけて活動していた日本最大の霊術団体のひとつ、日本心霊学会の機関誌。なお日本心霊学会は、日本にサルトルを招聘したことで知られる京都人文書院の前身にあたる)の、ほぼ全ての裏打ち処理、脱酸素処理が終了し、PDF化への移行が可能になった。今回の科研費では、この裏打ち、脱酸素処理に関する予算にほとんどが費やされたため、「日本心霊」のPDF化に関しては50%程度にとどまらざるを得なかった。しかし「日本心霊」、および日本心霊学会の全体像を把握する上で、きわめて有意義な情報を得ることができた。これらの情報は、例えば霊術流行の原因にもなった千里眼事件との関連、鈴木大拙をはじめとする近代仏教の動きとの関連、神智学の日本での展開との関係、近現代日本文学における「異界」概念成立のプロセスとの関連など、多様な文脈のなかで個々の研究参加者が単著、論文、研究発表のなかに摂取し、公表している。詳しくは研究業績の項目をご確認いただきたい。また研究代表者である一柳は、平成30年2月23日に千葉大学国際教養センターで開催された、JNASE第2回ワークショップ「雑誌メディアとオカルティズム」に吉永、栗田、石原とともに参加し、「「日本心霊」とその時代」のタイトルで、一連の当科研費における研究のプロセスと研究成果について発表した。また栗田は、国内外の多くの学会で本プロジェクトの研究成果を公にしている。なお当研究は、今年度から獲得した科研「日本新宗教史像の再構築」に引き継がれ、残っている「日本心霊」のPDF化、より詳細な「日本心霊」の分析を行う予定である。
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Research Products
(15 results)