2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K02407
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小椋 彩 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (10438997)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 亡命ロシア / 亡命ポーランド / レーミゾフ / チャプスキ / ブブノワ / ゴモリツキ |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)シロンスク地方に関する国際セミナーに参加し、チェコ・ポーランド国境地域の文化・芸術・思想・歴史への知識と理解を深めるとともに、国内外の研究者と意見交換した。筆者が研究・翻訳を進める作家オルガ・トカルチュクに、現代ポーランド文学の動向や、自身の最新作について等のテーマでインタヴューを行った。2016年欧州文化首都であるヴロツワフのプログラムに参加、ポーランドおよび欧州の最先端の芸術について知識と理解を深めた。 (2)文学博物館(モスクワ)のアーカイヴにて亡命ロシア関連の資料収集を行った。亡命ロシア人作家・画家アレクセイ・レーミゾフと、画家・評論家で亡命ポーランド最大の雑誌『クルトゥラ』編集を務めたユゼフ・チャプスキ、その妹マリア・チャプスカの交流について、書簡や写真、新資料を得た。また、アヴァンギャルドの画家であり、ロシア革命後に日本に亡命、ロシア語教師として長年教鞭をとったバルバラ・ブブノワとパリの亡命ロシアサークルの交流を示す新資料(レーミゾフとの書簡)を発見した。 (3)ロシア及びポーランド在住の研究協力者と連絡を取り、今後の研究協力の確認を行った。とくにポーランドにおける亡命ロシア研究の第一人者ピョートル・ミツネル氏より、研究協力者として様々な助言を得た。 (4)文学博物館より得た資料を分析し、成果を日本ロシア文学会全国大会で報告した(「レーミゾフの虚実」、2016年10月22日、於・北海道大学)。 (5)亡命ロシア人で、ポーランドで執筆活動を行ったレフ・ゴモリツキー関連資料を収集、現在分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文学博物館アーカイヴ(モスクワ)資料の収集・分析は、この博物館が新資料を受け入れた2013年以来、筆者にとって重要な課題の一つだったが、アーカイヴ学芸員に事前に協力をお願いしていたことからスムーズに運び、そのうえ、思いがけない新資料(ブブノワ関連)の発見にもつながった。またその成果を学会で報告できた。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年10月日本ロシア文学会での報告をさらに発展させ、2017年秋にヤゲウォ大学(クラクフ)で予定されているチャプスキ記念学会において報告を行う。 2017年度中に成果を論考として出版する。
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Causes of Carryover |
国際学会への参加・報告を予定していたが、国内学会に変更した。また職場の移動に伴う事務手続きが多忙であったため、2016年11月以降、資料収集等を控えたことにより、当初の計画よりも使用した旅費が少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
8月にワルシャワで資料収集を行う。10月にクラクフで行われる国際学会に参加する。それらの旅費等として使用する。
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Research Products
(2 results)