2016 Fiscal Year Research-status Report
ICT学習支援オンラインアカデミック日本語教育の開発と実践研究
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15K02639
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
難波 康治 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (30198402)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 光一 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (50263330)
村岡 貴子 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (30243744)
大谷 晋也 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (50294137)
西村 謙一 大阪大学, 国際教育交流センター, 准教授 (40237722)
義永 美央子 大阪大学, 国際教育交流センター, 教授 (80324838)
金 孝卿 大阪大学, 国際教育交流センター, 特任准教授(常勤) (30467063)
磯野 英治 大阪大学, 国際教育交流センター, 特任准教授(常勤) (50720083) [Withdrawn]
魚崎 典子 大阪大学, 国際教育交流センター, 特任准教授(常勤) (00721523)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 日本語教育 / オンライン / 動画 / 反転授業 / 学習プラットフォーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、1)日本語教育における従来の e-learning システムの課題を明らかにし、動画配信および収録を積極的に取り入れた日本語教育・学習支援の方法について検討すること、2)すでに開発した OUS カリキュラムの成果をもとに、新たに動画配信を利用したインタラクティブな遠隔日本語教育と、いわゆる反転授業をプログラムのニーズによって使い分けるとともに、学生間での「学び」を取り込んだインターナショナル・ラーニング・コモンズの導入により多くの学習機会が提供可能な日本語教育カリキュラムを開発すること、 3)実践とその分析を通じてその効果についての実証・評価を行ない、その改善を行うことの3点を目的に研究事業を開始した。 昨年度は、初中級における動画(講義形式、各3分~5分)を12本制作し、その配信と授業における実践を開始してその成果をシンポジウム・論文等で報告した。また、学外(海外)へのオンライン配信については、海外の研究協力校(台湾)と連携して動画を作成した上でタスク中心のアクティブラーニングを企画し、実験授業を行った。その効果について論文にて報告した。 一方、全学のカリキュラム改革により、日本語プログラムについても大幅な改革を行うこととなり、本研究計画も当初の計画を変更して、まず日本語学習機会のあり方について根本的な議論を行わざるをえない状況となった。今年度については、特に中上級について、これまでの言語要素中心から内容中心の日本語教育カリキュラムへの変更を目指して議論を深め、平成29年2月には外部より先進的な取り組みを行っている研究者を招いてシンポジウムを実施した。 初級および渡日以前の学習のための動画については、現在制作に取りかかっている。また、プラットフォームについても、従来のものの大幅な見直しが必要となったために、現在引き続き検討を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、本学の中期計画の中で、共通教育における語学教育の大幅な改革の計画が発表され、日本語教育においても、それに対応するための上級日本語カリキュラムの変更を余儀なくされている。さらに、これまで研究の中で「インターナショナル・ラーニング・コモンズ」として企画していた、多様な学習者ニーズに沿った学習機会の提供の構想を更に広げ、オンラインのみならず、現実世界のリソースを取り込んだ形での総合的な「OU日本語ひろば(通う)」の企画へと発展したため、プラットフォームの構想もさらに再検討を加えることとなった。このことから、企画が約一年間繰り延べられる形となっている。現在、新しいカリキュラムにそったリソースとプラットフォームの再検討を行いつつ、実際のリソース制作を行っている段階である。したがって、実証については一部(初中級教材)をのぞいて29年度秋冬学期をもって開始することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように、28年度は、まず新しいカリキュラムについての基本方針を検討することに費やさざるを得なかったため、29年度より、動画配信を含んだ学習機会の構築を本格的に解することとした。具体的には、学内・外のリソースおよび学習者ニーズの調査をもとに、Web上での学習機会の提供のあり方について検討し、プラットフォームについても、現在の学習者の利用状況の調査にもとづいて再設計を行い、今年度前半に現在のプラットフォームの改良版として試用版を開発する。実際には、今年度ですべてを完了することが難しくなっているため、来年度以降も引き続き開発を続ける予定である。
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Causes of Carryover |
前述の通り、日本語カリキュラムの大幅な改定のため、プロジェクト自体の見直しが必要となった。そのために、28年度は日本語カリキュラムの企画そのものに時間を費やすこととなったため、特に大きな変更の見込まれる日本語学習プラットフォームの開発を次年度に繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度上半期にて企画・設計を完了し、10月までにプラットフォームの開発を終了する。今年度後半は実際に運用を行い、その検証を行うこととする。
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Research Products
(4 results)