2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K02713
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山田 眞一 富山大学, 芸術文化学部, 教授 (20210453)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 中国語教材開発 / 芸術系学生 / 質的分析 / 教室談話 / 身につけたい能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
中国語を履修している芸術系学生に対してアンケート結果をもとに、学習者の視点から見た、学びたい語彙、身につけたい能力、関心のあるトピックについて分析・考察した。学びたい語彙の上位のものには、「形」「色」アニメーション」「デザイン」などが、身につけたい能力には「日常会話」「自分の職業・専門紹介」「プレゼン能力」などが、関心のあるトピックには「金属工芸」「アニメ」「漆」「イラスト」などが上位にあげられている。 中国語を3年間履修した学生に対してインタビューを行い、どのような時に学習意欲が高まったについて、質的分析手法を用いて考察した。その結果、授業中に流暢に音読ができた時に満足感を感じること、Twitterで受信する中国語のコメントが読めた時、つながっているという感覚が生まれ、学習意欲が高まることが明らかになった。 中国の芸術系授業の教室談話を分析し、授業の属性ごとに頻出する語彙、表現について初歩的な分析を行った。語彙については、形を表す語彙、色を表す語彙を中心に、芸術系学生が中国語を学ぶ際に、専門性と関連した発展性を持たせ得る教材への応用について考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンケート調査結果の分析及びインタビューによる分析は予定通り進んだ。中国における芸術系授業談話についても、授業の属性(美学、広告デザイン、CG演習、国画)による特徴的な語彙、および共起ネットワークに関する初歩的な分析を行った。それらの結果に基づき、専門分野と連動する語彙、表現について検討をはじめ、その中間的な報告を、日本中国語学会北陸支部例会において、口頭発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度前期終了時に過年度と同様に学生へのアンケート調査を行い、データを補充する。 継続的に中国語を履修している学生(3年生)に対して、インタビューを行い、中国語学習と専門性とのつながりについて質的な分析を継続して行う。 前年度までの調査研究に基づき、芸術系学生を対象にした中国語初級教材を作成する。 これまでの研究成果を論文の形にまとめ、大学紀要に発表する。
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Causes of Carryover |
旅費、人件費の支出がなかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果を国際会議で口頭発表する計画があり、そのための旅費に充てる。 ホームページ作成を外部委託により作成する計画があり、そのための経費に充てる。
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