2016 Fiscal Year Research-status Report
プレオーガナイズド学習システムを礎としたARCS連鎖志向型習得モデルの構築
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15K02736
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Research Institution | Shigakkan University |
Principal Investigator |
前野 博 至学館大学, 健康科学部, 准教授 (00369597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺間 正通 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (60262797)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | LTD / 遠隔的協調学修 / wiki |
Outline of Annual Research Achievements |
自律学修を遠隔的かつ協調的に実施可能な学修環境を開発することが本研究の主目的であり、システムとしての具現化を目指した具体的な仕様の策定や要件定義へ資するさらなる継続的な調査を行った。その過程において、LTD(Learning through Discussion)そのものにおける意義や方法に関する事前の学修が必要(安永、2015)であることから、予め対面授業におけるLTD体験の必要性が明らかとなった。併せて、動機づけ―方向づけ-内化-外化-批評-コントロールの学修サイクル(松下、2015)をシステム内での完結を求めず、サイクルのいかなる過程をシステムに担わせるかについて熟考が求められることとなった。以上に基づきシステム策定を行なった。 まずは、学修者が英文で与えられた課題について相互に記入し合い、意見交換や互いの記入内容に対する評価がGUI(Graphical User Interface:)環境で直感的に行えるインタフェースの実装を第一の要件とした。そこではwiki形式で各人が記入したことが累積され、各人の記入内容が区別可能なこと、さらに各人の他者記入内容へのコメント付加により、遠隔的かつ双方向に協調学修が行えることを目指した。加えて、記入方法には自由描画も含めた上で要件定義を行なった。その上で、実際の工程と予算を鑑み、システムに包含できる機能の精選を行った結果、次のことが判明した。 1)wiki形式で参加者がそれぞれに単語や文章、そしてその意味や問いへの解を協調的に導き出し、文章化することは可能であった。2)コメントを時系列に沿って記録することも可能である。一方、自由描画や部分的に下線の付記や註及び意見等を記入することは、予算等の事由より困難であることが明らかとなった。したがって、機能をさらに精選しつつも効果的機能を保持し得るシステムに向けてさらなる検討を行うこととなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの調査において、私立大学情報教育協会主催教育改革ICT戦略大会、教育ITソリューションEXPO等における出展等の調査に基づき援用可能なシステムの検討を重ねたが、既存システムにおいては、同時の書き込みができなかったり、コメントが付加できなかったりなど、現時点でも目的を達するにおいて十分な機能を有するシステムは見当たらなかった そのため、一からの開発を目指し、自律的協調学修を支援する学修環境についての要件定義と開発費用見積を行なったが、その結果、サーバ構築費用に加え、ソフトウェア開発に関しても一部開発依頼を行うことが必要となり、本予算で全ての要件を満たすことは困難なことが明らかとなった。したがって、要件を再設定することが必要となったが、それについては現在策定中である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続いてのシステム策定と並行して、LTDの体験と理解を目途とした対面授業の設計と実施を行い、「他者と情報を交換・比較する状況を意図的に作り出す」(益川・尾澤、2016)必要性やそのための有効な方略としてのジグソー学習法の導入などについても検討を行なう。 システム開発完了は平成29年度前半を目処とし、後半からの運用結果に基づいて分析を行った後に評価を行う。
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Causes of Carryover |
平成28年度に当該研究で必要となるシステム開発にあたり、その仕様、要件定義等に関する策定を行なったが、その結果、予算上の事由等から全ての要件充足が困難であることが明らかとなった。また、新たな要件定義策定にあたっては、新たな検討課題となったジグソー学習方略についても併せて検討する必要があり、より効果的な構成とするため、構築は次年度前期を目処とすることとした。そのため、今年度システム開発に充当する予定の予算額を次年度へ繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度前期のできるだけ早い時期に仕様及び要件定義を確定し、開発を行う。その際に、システム開発費として繰越金と平成29年度交付額の一部を使用する計画である。
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