2017 Fiscal Year Annual Research Report
The construction of an ARCS chain-oriented learning model based on a pre-organized learning system
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15K02736
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Research Institution | Shigakkan University |
Principal Investigator |
前野 博 至学館大学, 健康科学部, 准教授 (00369597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺間 正通 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (60262797)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 語学教育 / 協調学習 / アクティブラーニング / 遠隔教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はネットワークを介した遠隔的分散協調学習モデルを新たに構築し、語学学習での活用とその有効性の検証を目的とする。 これまで遠隔教育の有用性に関する多くの研究や取り組みが行われてきた。(澁澤、2010)一方で近年のアクティブラーニング等における取組での知見から語学教育における協調学習の有用性も明らかとなった。(岡・久保田、2017)そこで、時や場所の制約を免れた遠隔的学習空間を創出し、そこでの協調学習方略の構築を目指した。 そこでまず、語学学習で有効な協調学習の形態を考察し、その上で、それにふさわしい学習環境を検討した。協調学習を行うにあたって有効な単位は4名程度であることから(岡・久保田、2017)、その単位が自由に発話や相互支援等が行える環境とし、さらにそこでの成果を相互に評価できる仕組みも実装させた。また、自由なコミュニケーションのために、文章、図形、音声等を含む総合的な表現による意思疎通が行える電子ホワイトボードをWeb上に用意し、それと併行して学習者が相互に回答を行え、さらグループ間で相互評価が行えるオンライン・ソフトウェアを開発した。開発途上における開発協力関係者の訃報等から当初予定より大幅な遅延をきたし、完成が最終年度の1月中旬となったため、後期授業での検証が十分に行えないというトラブルに見舞われ、実質的な検証は事業最終年度から次年度へと跨いだ5月下旬までの期間に実施した。 検証において、本システムが適した設問や課題があることが確認され、それは学習者の語学レベルから大きく乖離せず、能力をうまく活用できる範囲が有効であることが分かった。また、その範囲での設問を行うことで、課題によってはその後のテストにおいて個別学習とのスコアに有意な差が見られた。 以上から、本研究で開発した学習方略の有用性が証明され、今後はさらに有用なシステム及び学習方略へと発展させていきたい。
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