2017 Fiscal Year Research-status Report
国際共修カリキュラムのための「共通語としての日本語・英語」使用実態・意識の調査
Project/Area Number |
15K02774
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Research Institution | Hiroshima Shudo University |
Principal Investigator |
竹井 光子 広島修道大学, 法学部, 教授 (80412287)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 文生 山形大学, 人文社会科学部, 教授 (00212324)
吉田 悦子 三重大学, 教養教育院, 教授 (00240276)
野上 陽子 松山大学, 経営学部, 准教授 (90733999)
川上 ゆか 広島修道大学, 人文学部, 講師 (00778805)
藤 美帆 広島修道大学, 法学部, 講師 (40778825)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 会話分析 / 国際共修 / リンガフランカ / 異文化間コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度(平成27年度)に収集が完了した会話データ(JLF接触場面3グループ、ELF接触場面3グループ、および内的(母語)場面1グループの計7グループ分)に加えて、JLF接触場面1グループと内的(母語)場面1グループのデータ収集を行った。すなわち、日本語データについては、第三者言語接触場面、相手言語接触場面、内的(母語)場面について各2グループの計6グループ分がそろったこととなる。 これらの日本語データは委託業者による書き起こしの後に、本研究課題で採用する発話単位の基準および途中あいづちの定義を検討した上で会話分析のためのデータの整備を行った。さらに、各場面・各グループの特徴や傾向を見出すために、話者ごとに発話ターン数、途中あいづち出現数の集計を行った。これらのデータは、すべて研究分担者および(海外の)研究協力者と共有し、各自の言語学的視点からの分析を試みた。結果として、2018年3月にワシントンDCにおいて開催された「2018 AATJ (American Association of Teachers of Japanese) Annual Spring Conference」において、5名で構成する「効果的な国際共修カリキュラム構築のための「共通語としての日本語」話者の言語行動の分析 Analyses of conversations using Japanese as a lingua franca for effective multicultural co-learning curricula in Japanese universities」と題するパネルを組んで発表することができた。ここでは、データの概要説明に加えて、(1) スピーチスタイル、(2) 疑問表現、(3) 話段の展開的構造の3つの視点からの分析結果について報告することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度(平成27年度)と2016年度(平成28年度)は、やや遅れ気味であったが、予備調査を本調査と置き換えて進める決定をしたことで、計画の調整を図ることができた。データ分析が当初の予定通りに、2017年度(平成29年度)の前半までに完了することができたことから、分析結果の発表をパネルの形で実現することができた。加えて、同データを用いた発話とジェスチャーの関係に焦点を当てた発表を1件、国際共修(ELF)に関する学会発表を2件行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度となる2018年度(平成30年度)には、収集・整備・分析が進んだデータを土台とする会話(談話)分析の研究を継続するとともに、その成果やそこから得られる教育的示唆を国際共修カリキュラムの実践の場へ還元するための方策を検討していく予定である。 収集は完了しているものの、活用があまり進んでいないELF接触場面データの分析についても着手したいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究分担者の所属大学の異動(および準備)にともない、同分担者の研究の一部が予定通りに遂行できなかったために、分担金が未使用のままとなっている。 同研究分担者の異動先大学における研究再開により、旅費および物品費として使用する予定である。
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Research Products
(10 results)