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2016 Fiscal Year Research-status Report

外国人労働者の言語使用の実態からコミュニティ形成へ

Research Project

Project/Area Number 15K02777
Research InstitutionHiroshima National College of Maritime Technology

Principal Investigator

桑田 明広  広島商船高等専門学校, 一般教科, 教授 (50153432)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上杉 鉛一  広島商船高等専門学校, 一般教科, 教授 (40249842)
前田 弘隆  広島商船高等専門学校, 一般教科, 教授 (60190310)
松島 勇雄  広島商船高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (80157304)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords国際交流 / 外国語教育
Outline of Annual Research Achievements

本研究の第一年度に得た成果を平成28年9月に「2016年次日本島嶼学会大崎上島大会」で報告をした。発表のあと中国人に警戒せよとの忠言が続出したのは時節柄であったのかも知れないが、この取り組みが国際関係をも包含することを実感させられた場面でもあった。
第二年度は大崎上島で働くベトナム人の技能実習生の聴取を行なった。若い快活な女性たちと二人のまじめな高専生の組み合わせであったが、雇用者に対する希望も聞かれ、前年の中国人への聴取とはかなり様相の異なった内容であった。その成果は「外国人労働者の日本語事情2」と題して広島商船高等専門学校紀要第39号に発表した。
本校(広島商船高等専門学校)が学園祭を催していた平成28年10月30日(日)に教室の一つに前年度に聴取した中国人労働者たちを誘い、本校で第二外国語として中国語を選択している学生と交流する部屋を設けた。しかしこの取り組みは、学生たちが中国語を話す自信がなく殆ど部屋を訪ねて来なかったので不調に終わった。ただ、本校の教員二人と中国人たちとの会話ははずみ、その中で「中国人に日本語を、日本人に中国語を互いに教え合う」などの形で是非とも交流の機会を持つべきだ、という提案が出てきた。
日本に住む外国人に対するより広範な視野を得る為に大阪国際交流センターを訪ね、担当者に本研究の意図を話し情報収集を行なった。対面した上での人間関係に重きを置く指針は先の江田島市役所担当者の話と通底するものであった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

大崎上島の外国人労働者はほぼ技能実習生として来島し概ね3年のあいだ働き帰国する。彼ら/彼女らの日本語能力はこの二年間で資料収集できたと思われるので、実態を精査し、今後の英語教育に資する情報を抽出する作業に入る。
技能実習生たちは母語で語る自由に喜び様々な感想や要望を述べている。その点は狙い通りの成果を挙げたと考える。しかし語られた内容について回答したり実現したりする際に、雇用者との関係に於いて難しい対応を余儀なくされる。従って、題名に掲げたコミュニティ形成にたどり着くことは困難であろう。
しかし、氾濫するインターネット上の情報ではなく、対面して話す中で情報を交換し合い島民や学生が外国人労働者たちと交流を重ねる形でソフトな人間関係を構築する契機を提供する方向へ導くことで当初の目標達成に近づけたいと考える。

Strategy for Future Research Activity

中国、ベトナム以外から大崎上島に来ている外国人労働者を調査して聴取を試みる。また、本島に来る技能実習生の多くが日本語を学ぶ施設の実情を調査する。
「情報提供」はインターネットを通じて行なうのではなく、直接に対面して、また実地で体験させる方向へと誘う潮流を生み出す。この方向転換は平成28年度の江田島市役所や大阪国際交流センターで聴取した情報に基づくものである。
本取り組みが目指した外国人労働者を「コミュニティ形成」へ誘導するのは難しいと考える。機会を提供した日本人雇用者の希望に反して、技能実習生を組織化することは、「研究」の枠を逸脱すると判断する故である。但し、彼らと島民や学生たちとの穏やかな接触を試み、ソフトな文化交流の種は蒔きたいと考えている。
語学教育に資する情報は外国人労働者たちから聴取した内容から有益な情報を抽出できるよう努める。

Causes of Carryover

外国人労働者の情報聴取は順調に進んでいるが、ホームページを利用してフィードバックする部分が滞っている。独自のホームページを運営する当初の予定が学内の事情で不可能になり、さらに溢れるインターネット情報に比べてより良質のものを提供する方策を模索し始めたことで、大きな変更が生じている。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本研究の到達目標に少しでも近い成果を達成する為に、中国やベトナム以外から来訪している労働者に聴取を重ね、労働者たちの本音の精度を高める。また、技能実習生たちが来日して初めに教育を受ける機関を調査に赴く。
情報提供については、ホームページの運用を始め充実を図る。インターネット上で情報提供することと併せて、島民や学生たちと外国人労働者たちとの出会いの機会を設定する。日本語や日本文化を介して交流する中で、島に住む人々の緩いネット・コミュニティの構築を試みる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 2016

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 外国人労働者の日本語事情 22017

    • Author(s)
      前田弘隆、桑田明広、上杉鉛一
    • Journal Title

      広島商船高等専門学校 紀要

      Volume: 第39巻 Pages: 127-132

  • [Presentation] 島嶼部に働く外国人の技能実習生に聞く2016

    • Author(s)
      桑田明広
    • Organizer
      日本島嶼学会
    • Place of Presentation
      広島県豊田郡大崎上島町
    • Year and Date
      2016-09-03

URL: 

Published: 2018-01-16  

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