2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative l research on legal support for an unexpected pregnancy in Japan., Europe and USA
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15K03221
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
鈴木 博人 中央大学, 法学部, 教授 (90235995)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 内密出産 / 養子縁組 / 匿名出産 / 親の配慮 / 養子法 / 児童ならびに青少年援助法 |
Outline of Annual Research Achievements |
望まない妊娠をし、種々の事情から、自ら子を養育できないもしくは養育できるかどうか迷う女性が、子を養子として他の者に養育を委ねるときにどのようなプロセスをふまなければならないかを、主にドイツ法を対象にして調査を行い、検討を加えた。ベルリン市およびベルリン・ブランデンブルク州における養子縁組手続き、内密出産に手続きに関して、家庭裁判所、養子縁組中央機関、青少年局でのインタビュー調査を実施した。 また、内密出産について、その実態調査報告書Bundesministerium fuer Familie, Senioren, Frauen und Jugend(Hrsg.),Evaluation zu den Auswirkungen aller Massnhmen und Hilfsangebote,die auf Grund des Gesetzes zum Ausbau der Hilfen fuer Schwangere und zur Regelung der vertraulichen Geburt ergriffen wurden, 2017を分析した。 これらの調査・分析より明らかになったのは、ドイツにおいては実親の権利が憲法6条2項の家族保護条項との関係もあって、厚く保障されており、望まない妊娠事例でも、実母(父)の法的地位は厚く守られているということである。このことは、養子縁組あっせん法や民法の養子法にも反映しており、養子縁組が強制養子縁組になるようなことは制度上も実務上も避けられるようになっている。児童虐待事例で養子縁組を使って介入しようというような発想は存在しない。
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Research Products
(1 results)