2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study on endogenous competition structure in oligopolies
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15K03347
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松村 敏弘 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (70263324)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 内生的競争構造 / endogenous timing game / price-quantity choice / free entry market / mixed oligopolies / non profit maximizing |
Outline of Annual Research Achievements |
寡占市場での競争構造を内生化する研究として、2017年度に、endogenous timing gameを分析した論文がAustralian Economic papers及びJournal of Industry, Competition, and Tradeに掲載された。前者は外部性が存在する市場での均衡の性質、後者は製品差別化の程度と均衡の性質を明らかにした。これらの結果と、既存の数量ー価格選択モデルの結果を比べ、当初の予想とは異なり2つのゲームで均衡の性質が大きく違うことが明らかになった。これにより、解くべき問題は当初の予想より複雑であることが明らかになったが、この可能性は当初から想定されており、この場合にはそれぞれのゲームの性質を具体的に明らかにする計画であった。3年間で両ゲームともに複数の論文を公刊し、十分な研究成果を上げた。 競争構造の内生化には自由参入市場の分析も重要で、2017年度にはこの分野でも研究成果をあげた。企業のロビー活動を分析した論文がJournal of Regulatory Economicsに、省エネ法の影響を分析した論文がEconomics Lettersに掲載された。また混合寡占市場での民営化・規制政策の関係を分析した論文がBE Journal of Theoretical Economicsに、民営化のタイミングを分析した論文がJournal of Economicsに掲載された。 3年間でScopus所収の英文査読誌に17(2017年度は7)篇公刊し、うち14(2017度は6)篇はWeb of Scienceに所収されている。いくつかの論文は国際的査読誌に引用されており、研究は予想以上に順調に進展した。また国内外の研究会でも積極的に成果を報告し、最終年度には国際ワークショップを開くなど、国際研究交流と成果発信でも成果を上げた。
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Research Products
(16 results)