2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K04107
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
織田 信男 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (80250645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 浩 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20174625)
伊藤 拓 明治学院大学, 心理学部, 教授 (20412306)
山本 眞利子 久留米大学, 文学部, 准教授 (70289205)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スーパーヴィジョン / スーパーヴァイザー / スーパーヴァイジー |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、まず日本ブリーフサイコセラピー学会第28回大会で研究成果の一部を発表した。発表した内容の一部は、対面スーパーヴィジョン(SV)、メールSV、スカイプSVの中でメールSVに焦点を当てて、3人の異なるオリエンテーションを持つにスーパーヴァイザー(Aが認知行動療法+SFA、Bが来談者中心療法+行動療法+ロゴセラピー+心理生理学、Cが来談者中心療法+SFAの折衷派)がスーパーヴァイジー(Svee)に対して行った工夫を紹介した。つぎに、平成30年度は第3期のSveeのSV実施期間であり、平成29年12月から30年の12月までSVを実施した。これらの研究期間中のデータを集計し、結果の一部を2019年度に開催される学会で発表する予定。発表する内容は、本研究期間中に収集した全データの中で、Sveeの自由記述による3種類のSV(対面・メール・スカイプ)に対する問題点と良かった点と改善点の3項目。これをKJ法で分類した後にカイ二乗検定を行ったところ、良かった点における三つの大カテゴリーと3種類のSVの度数の間にのみ有意な偏りが認められた。すなわち、メールSVにおいて、SveeはメールSVの良かった点を「自己成長感の獲得」よりも「ケースの理解促進」により多く効果があると認識していることが示唆された。この理由として、メールSVは対面SVやスカイプSVに比べてSveeからの即時的フィードバックが得られない等の理由から「Svee自身」に焦点を当てるSVが実施され難いことが挙げられる。一方、ケースに関する質問への回答を活字で求めるメールSVでは、問題が整理され、返事を何回も読み返せる等の利点から、SVがSveeの「自己成長感の獲得」よりも「ケースの理解促進」に焦点が当てられやすいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
公認心理師対応カリキュラムの準備が予想以上に時間を要したために、本研究が結果として遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に集中できる時間の確保を優先すること。研究者間の情報交流を通して研究成果の一部を学会で発表すること。
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Causes of Carryover |
本年度は公認心理師対応カリキュラムの準備に多大なる時間を要したので、本研究に割り当てる時間が相対的に減った経緯がある。その分、次年度では、学会などで研究成果を発表するとともに報告書を作成予定。
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Research Products
(1 results)