2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the mechanisms of self-injurious behaviors in adolescents with bipolar disorder
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15K04154
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Research Institution | Toyama University of International Studies |
Principal Investigator |
大平 泰子 富山国際大学, 子ども育成学部, 准教授(移行) (00555188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 国威 大阪人間科学大学, 人間科学部, 准教授 (20580913)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 自傷行為 / 双極性障害 / 解離症状 / 衝動性 / 自閉症傾向 |
Outline of Annual Research Achievements |
自傷行為経験と心理的要因や生理的基盤について検討するため、経験した自傷行為の内容は、質問紙調査を実施した。対象は双極性障害患者17名、年齢は17歳から28歳である。比較検討を行うため、精神科受診歴のない対照群にも同様の尺度を実施した。対照群は、双極性障害患者群と年齢および性別をマッチングさせた17名である。使用した尺度は、自傷行為(DSHI)、解離症状(DES)、衝動性(BIS-11)、うつ症状(QIDS-J)、躁症状(MEDSCI)、自閉症傾向(AQ,EQ,SQ)である。記入済の調査用紙を郵送にて回収した。自傷行為(DSHI)については、これまでに自傷行為の経験がある者が、双極性障害患者群で76.5%、対照群で16.6%であった。双極性障害患者群で多く見られた自傷行為は、切る70.6%、ひっかく29.4%、傷の治りを遅らせる23.5%であった。自傷行為と他の尺度との関連について統計学的な検討を進めているところである。 また、DSHIでの項目ごとの自傷行為経験率と、それぞれの自傷行為の関連について検討するため、インターネット調査を行った。対象は15歳から30歳までの男女900名で、平均年齢は23.2歳であった。その結果、900名のうち自傷行為の経験ありが234名(26.0%)であった。経験した自傷行為の内容は、ひっかく12.7%、切る11.7%、傷の治りを遅らせる9.1%の順に多く見られた。今後は、年齢や性別等の背景要因とあわせて検討するとともに、当該尺度で測定している17種類の自傷行為について分類等を検討していく。
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