2015 Fiscal Year Research-status Report
教育従事者の多様化に対応する教育学部カリキュラム構築に関する基礎的研究
| Project/Area Number |
15K04316
|
|---|
| Research Institution | Teikyo University |
|---|
Principal Investigator |
浦野 東洋一 帝京大学, 教育学部, 教授 (70002467)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 健介 帝京大学, 教育学部, 教授 (00582909)
佐藤 高樹 帝京大学, 教育学部, 准教授 (20549711)
木谷 厳 帝京大学, 教育学部, 准教授 (30639571)
山村 豊 帝京大学, 教育学部, 准教授 (40383153)
大多和 直樹 帝京大学, 教育学部, 教授 (60302600)
居郷 至伸 帝京大学, 教育学部, 講師 (70586396)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | 教育学 / 教育学部論 / 教育学教育のレリバンス / 学校地域協働 / キャリア教育 / 大学教育 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
今年度においては、以下の研究活動、およびその進展のための条件整備を行った。
◯理論的検討:「教育学マインド」を中核とした新しい教育学部の理念を検討すべく、関連する先行研究リストを作成し、収集・整理・検討を行った。
◯教育学部改革調査:当初、北海道地区と東京地区を想定していたが、調査受け入れの問題があり、東京地区と別地域の先進的事例2大学を対象に理念、カリキュラム、体制、課題等について聞き取り調査を行った。第一のケースは、東京に立地する私立大学の教員養成に注力する教育学部を対象にしたもの、また第二のケースは、地方国立大学の一般学部(教育学部を改組)における教員養成のあり方についてみた。
◯教育学教育のレリバンス調査:①卒業生調査では数人の卒業生にたいする聞き取り調査を行ったが、来年度にも引き続き行う予定である。また②来期メインとなる企業調査では、企業をピックアップするととともに幾つかの企業にアクセスをした。
◯カリキュラム調査:基礎作業として、帝京大学教育学部のカリキュラムの現状と課題について整理するとともに、特色ある教員養成・教育学教育を行っている大学について、インタネットを通じてカリキュラム構造の情報を収集・整理した。
◯研究の体制づくり:6つのプロジェクトをもつ本研究では、中央に資料整理や個人情報等収集したデータの管理を行う部屋を設けることになっている。大型複合機の導入は機種の選定を行い(2016年度納入)、管理体制を整えた。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論的研究の面では、先行研究の収集・整理のほか、メンバーによるミーティング、合評会等の実施により、研究代表者―分担者間での情報の共有が進んでいる。
教育学部改革動向調査については当初、北海道地区と東京地区を想定していたが、調査受け入れ先の都合等により、東北地区（と東京地区）へと変更することとなった。調査校の変更はあったものの、予定の調査件数は確保した。また、結果的に好対照をなす事例を視察・聞き取りできたことで、実践的研究への具体的ヒントを得、考察のための論点を整理することができた。
レリバンス調査や実践的研究と関わっては、まず教育学部の学生の学びをめぐる実態から調査研究を開始し、問題枠組の構築を行っており、次年度以降、本格的に計画されているレリバンス研究に向けた基礎的考察を蓄積している。
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究代表を中心として研究会・ミーティング等の機会を増やし、各研究分担者の進捗状況についての報告と情報共有、考察の質のさらなる向上を目指すこととする。また、資料整理・データ管理のための環境づくりを進めることで、研究関連業務の効率化をはかる。
今年度はレリバンス調査が研究活動のメインとなるため、担当者を中心にこれまでに蓄積している教育学部生活実態調査等、先行調査の分析を進めるとともに、卒業生調査＝教育学教育のレリバンスの枠組みについて検討を進めていく。
また、教育学部改革動向調査では、初年時に実施できなかった北海道地区および関西地区の視察を引き続き実施する。これに先立ち、全国の国公私立大学教育学部における改革動向の傾向の把握を進め、その特質と現状の課題を浮き彫りにする。
|
| Causes of Carryover |
一つは、研究体制の中央に資料整理や個人情報等収集したデータの管理を行う部屋を設けることになっていたが、その設置が遅れ、大型複合機の導入を保留したためである。
もう一つは、学部改革動向調査の視察先を、初年度予定していた北海道地区から東北地区へ変更したためである。視察先変更に伴い、旅費についても予算に大きな変更が生じたため、次年度に使用することとした。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
1) 前年度保留した大型複合機の購入と、それを活用したデータ管理の環境整備、2) 当初予定していた北海道地区における教育系大学の視察を行うこととする。
加えて、前年度の教育学部改革動向調査も含め、聞き取りの結果についてはデータ化が未達成であったため、文字起こし費用として設定していた予算を計画通り使用する予定である。
|
