2015 Fiscal Year Research-status Report
「伝統的な言語文化」学習における文化の継承と創造に関する総合的研究
Project/Area Number |
15K04396
|
Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
児玉 忠 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (50332490)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 雅子 山形大学, 教育文化学部, 教授 (40194451)
植山 俊宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50193850)
河野 智文 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70304144)
位藤 紀美子 京都教育大学, 教育学部, 名誉教授 (80027713)
千々岩 弘一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (90163724)
佐藤 明宏 香川大学, 教育学部, 教授 (90242750)
鈴木 愛理 弘前大学, 教育学部, 講師 (90722215)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 地域 / 創作 / 短詩型文学 / 学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成20 年告示学習指導要領において「伝統的な言語文化」に関する教育が強く唱えられた。理解面(読解・鑑賞面)は、古典の名作を中心に学習することで「文化」の継承が進む見込みだが、表現面(創作面)は、学習者は「文化」の継承者たりえない状況であり、改善が急務である。不振の要因は、1.科学的基礎の不十分さ、2.生涯学習的な見通しの欠如、3.教員自身の創作力・創作理論の習得不足、4.地域的・郷土的な視点の欠如、5.学力観の未整備、などである。 そこで本研究は、「伝統的な言語文化」の創作面に絞り、科学的基礎を確定した上で、生涯学習的な展望の確保、創作方法の検討・整備、地域性・郷土性を反映した学習、学力観の確立を図り、効果的な教員研修プログラム、地域・郷土教材、授業モデルを提案することを研究目的とした。 平成27年度は、上記のうち、特に3と4を中心に取り組んだ。 具体的には、研究者それぞれが研究対象とする各地域において、「地域」にかかわる題材やテーマをどのように短詩型文学の創作学習と連携できるかについて、教材開発の面から検討を加えた。その結果、俳句の創作指導に関する教材が数多く提案された。 また、研究者自身の創作力の向上や創作理論の習得を目的に、創作を専門とする教員によるワークショップを実施した。取り上げたのは俳句による句会の授業であった。このワークショップにより、俳句創作の具体的な内容や方法、および評価の在り方について、専門的知見を得ることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「地域」を題材・テーマとする短詩型の創作学習について、分担者のすべてが具体的な形で教材開発を進めることができていること。および、短詩型文学の創作指導について、それぞれが体験を通した専門的知見を得ることができたこと。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究分担者それぞれが開発した教材や指導法を、今後どのように指導実践に具体化していくかを検討していく。
|
Causes of Carryover |
研究分担者の一部に、地域での調査に取り組むことができないケースがあった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
前年度に取り組めなかった地域での調査を、本年度中に行うこととする。
|