2016 Fiscal Year Research-status Report
柳田国男監修高等学校国語科教科書所収教材の実験的・連携的研究
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15K04470
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
佐野 比呂己 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60455699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花坂 歩 大分大学, 教育学部, 准教授 (20732358)
本橋 幸康 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (80386549)
菊野 雅之 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90549213)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 柳田国男 / 増淵恒吉 / 国語科教材 / 高大連携 / 随筆 / 昭和30年代 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、柳田教科書所収教材から「紙」(幸田文)を分析、考察した。 「紙」は、昭和34年(1959)に東京書籍から発行された柳田教科書に所収された昭和30年(1955)教科書の改訂版である。随筆単元の中で「紙」だけが新たに付け加えられたことに注目した。清新な文章を求めた柳田にとって、新教材の意味は大きい。柳田のこの教材に対しての思い入れが強かったということをうかがい知ることがでる。 また、柳田教科書所収教材の中から「大蛇・小蛇」(片山広子)「ろくをさばく」(三淵忠彦)「地図をいろどる」(鏑木清方)を取り上げ、研究協力者である高等学校教員との連携により高等学校国語教室での実践を行った。実践に取り組むに際し、事前に日程を打ち合わせ、授業構想研究会を行い、授業後には実践検討会も行った。実践報告から、教材としての有用性、課題を抽出し、教材価値の検討も行った。時代は経過しても現代の高校生の国語教室において価値ある教材であるという共通認識を持った。研究組織全体で集まり、事務打ち合わせ、教材研究、実践研究等の交流を通し、個々が本研究の意義、重要性を共有できたことは、今後、研究を推進する基盤となるものである。 今年度の研究成果は、学術雑誌に投稿し、計7本の論文が掲載されるに至った。「紙」について研究を始めることができた。また、高大連携により取り組んだ「大蛇・小蛇」「ろくをさばく」「地図をいろどる」の実践研究報告についても学術雑誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
学術雑誌に投稿し、計7編の論文が掲載されるに至った。 「紙」については研究に手をかけることができ、3編の論文を発表できた。 高大連携により取り組んだ「浅春随筆」「大蛇・小蛇」「ろくをさばく」の実践研究報告についても研究成果報告に掲載された。 昭和30年代の授業記録である増淵恒吉の実践について検討ができなかった点が課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
柳田教科書所収教材である「紙」(幸田文)を引き続き分析、考察していく。 昭和30年代の授業記録である増淵恒吉の「大蛇・小蛇」(片山広子)の実践について検討を加える。 柳田教科書の随筆教材を有機的に取り上げ、現代の高等学校国語教室において実践研究に取り組む。その有用性と問題点を抽出し、教材価値を検討する。 資料調査、学会発表、研究協力者との協議に際し、旅費を使用する。 また、事務作業、資料の整備等に謝金を使用する。
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Causes of Carryover |
平成28年度は事務補助である本学大学院2年・菅野菜月氏と時間調整がつかず、資料整理に十分にあたれなかった。 また、研究分担者、研究協力者から研究成果について、分量として予定を下回った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度は、事務補助者の増員し、予算を執行する。 加えて、研究成果報告については分量が多くなる予定であり、28年度分の成果もここで報告される予定である。
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Research Products
(7 results)