2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K04486
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
松葉口 玲子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (30304562)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 敏也 麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (60632213)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環境教育 / ESD / 教員養成 / 卒業・修了生 / カリキュラム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、環境教育専攻を有する教員養成大学の現状と課題について、現地調査によって明らかにする作業を行ったが、今年度は当初の目的通り、同専攻の卒業・修了生たちが実際にどのような現状にあるのかについて明らかにするため、直接インタビューすることによって、現状と課題を明らかにすることを中心に調査を実施した。 その結果、先行研究からも明示されているように、環境教育の専門を生かせる場が必ずしも多くはないという事実を再確認することとなったが、同時に、そうした現状に悩を抱えながらも、専門家としてのアイデンティティを有し、独自のネットワークを形成することによってエンパワーをはかる等、日本にはない多くの示唆を得ることができた。特に、大学での専攻を生かして、学校現場で環境教育専門家として活躍している教員は、ESDにも積極的に取り組み、学校でも一目置かれ、生徒たちからの高い信頼を得る存在であるとともに、韓国国内での環境教育専攻卒業・卒業生のリーダー的存在でもあった。別の事例として、地域におけるセンターでその専門を生かすことによって、住民によるボトムアップ型政策を可能としていることも確認することができた。 以上のほか、日本国内において環境教育/ESDに関する専攻を有する大学についても調査を開始し、そのカリキュラム等を収集・整理することによって、日韓の違いや共通点、また今後の方向性について、最終年度の集大成にむけて考究した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は環境教育教員養成を行っている大学の調査、2年目は専攻卒業・修了生のインタビューと日本国内の状況調査というように、当初の予定通り作業が進行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査結果を日韓比較として整理する。
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Causes of Carryover |
韓国での情報収集分の翻訳と、日本国内の事例調査の旅費が残ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度中に使用予定である。
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