教師の職能成長を支える省察能力の発達過程

2016 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 15K04523
• Research Institution: Kyoto Women's University
• Principal Investigator: 森 博文 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (00342379)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中井 隆司 奈良教育大学, 教育学研究科, 准教授 (90237199)
• Project Period (FY): 2015-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 教職経験 / 自己省察

Outline of Annual Research Achievements

本研究は教育実習生および現職教員の省察能力の発達過程を検討することを目的として、日米の調査対象者に、①授業実践映像の撮影　②映像をもとに２回の自己省察（1回目：条件なしの省察、2回目：予め観点を提示しての省察）を依頼するものである。
「授業設計」「授業マネージメント」「授業実践内容」等に関して、「省察能力」の観点からデータを精査することで、教員養成段階を含む教職生活全体にわたる省察能力の発達過程および省察能力の日米間の差異を事例的に明らかにしようとするものである。
本年度は日米の調査対象者（日米各教育実習生、教師経験1～2年、同10年程度、同20年以上）の省察データを収集する計画のもと、米国で5名のデータを収集した。具体的には、教育実習生：1名、教師経験1～2年：2名、同10年程度：1名、同20年以上：1名計5名であった。
なお、日本でのデータ収集については、当初計画では2018年4月ごろに実施する予定であったが、研究代表者の疾病に伴う入院・療養等により、本研究計画を1ヶ年延期せざるを得なくなった。その結果、米国での収集データの分析および日本における調査対象者の省察データ収集が2019年後半へずれ込む見込みである。省察データ収集の具体的な調査対象者は、大阪府下2市の公立小学校現職教員に加え、教育実習生については、近畿圏内の教員養成系大学の学生を想定しており、すでに2校3名の現職教員の協力受諾を得た。本年7月までにすべての研究協力者が確定する見込みである。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究実績の概要に記述したように、研究代表者の疾病に伴う入院・手術・療養により、当初計画より、約1ヶ年の遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

日本国内の研究協力者の確保が当面の課題である。2018年度に省察に関するデータを収集予定であったが、研究計画全体の遅れにより、少なくとも2019年7月までに本研究への協力者を確保し、年度内のデータ収集を行う。

Causes of Carryover

当初研究計画に遅れが生じたことに伴い、国内旅費、研究補助経費が未執行のため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

国内旅費については、本年度内に研究協力依頼時の旅費として執行する予定がある。研究補助経費については本年度および次年度に執行予定である。