2018 Fiscal Year Research-status Report
障害のある子どもの危機管理能力を育てる防災教育のあり方-発達障害を中心に-
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15K04585
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Research Institution | Miyagi Gakuin Women's University |
Principal Investigator |
梅田 真理 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (50529138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 徹 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (80113885)
鳥居 深雪 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90449976)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 危機管理能力 / 防災教育 / 発達障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.発達障害のある子どもの「危機管理能力」に関するアンケート調査の実施及びアンケート調査結果の集計 2.防災教育リーフレットの原案作成 3.研究協議会の開催 1.に関しては、昨年度作成した本調査用紙を使用し、仙台市内7校(小学校4校、中学校3校)及び北海道美瑛町内7校(小学校4校、中学校3校)において調査を実施した。回答数は216件であった。調査結果は業者に依頼し集計を行った。回答の内訳は、男性94(43.5%)女性117(54.2%)、年代は20代~50代が202(93.5%)、通常の学級の担任が95(44.0%)、特別支援学級担任が35(16.2%)であった。また、防災教育に関する校務分掌を担当した経験のあるものは46(21.3%)であった。 2.防災教育リーフレットについては、H29年度までの研究協議会でも検討してきた内容を元に原案を作成した。8P構成でA4サイズ。使用対象は教員と想定し、主に教師が身近にいない、子どもが1人でいる場合の身の守り方について以下のような構成で内容をまとめた。①登下校時、②放課後に外にいる場合、③台風等で学校が休みになり家に1人で居る場合。また、巻末には「避難のしかた」や「普段から関心をもつこと」についてもまとめる。さらに、これらに関係するイラストを業者に依頼し作成した。教員が実際に子どもに見せながら使用することも想定している。 3.研究協議会の開催については、2019年1月19日に仙台市において開催した。協議内容は、調査結果の集計の仕方についての検討、リーフレットの内容・構成についての検討を行った。また、研究期間の延長についても分担者に報告し、了承を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
職業の異動、家庭の事情等によるH29年度までの遅れと合わせ、仙台市内の学校事情により調査協力が得られない状況もあり、遅れが生じていた。H30年度は、その状況が変わり調査への協力が得られたため、状況は改善しつつある。調査の集計も済み、リーフレットの原案の作成もできたため、次年度は調査結果の分析を行うとともに、リーフレットを完成したい。
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Strategy for Future Research Activity |
従来の方針通り、仙台市での調査が実施できたことと合わせ、被災のなかった北海道道央地区(H30年には北海道胆振東部地震を経験)美瑛町でも調査の実施ができたため、これらの結果の分析と比較検討等を行い、発達障害のある子どもの「危機管理能力」についてのまとめを行いたい。また、この結果を基に学会発表や論文投稿を行いたいと考えている。さらに、小・中学校教員を対象とした防災教育リーフレットを完成させ、仙台市を中心に配布すると共に、Webサイト等で広く公開したい。
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Causes of Carryover |
次年度まで研究機関の延長を行ったため、次年度にリーフレットの作成(印刷)、配布、公開、調査結果の学会での発表があるため、必要経費を残している状況である。
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