2016 Fiscal Year Research-status Report
新しいナノ構造半導体を用いた高性能中赤外デバイスの創成
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15K04666
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
河村 裕一 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80275289)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2018-03-31
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Keywords | 中赤外発光素子 / 量子井戸 / 分子線結晶成長 / InGaAsN / GaAsSb |
Outline of Annual Research Achievements |
波長3~4μm帯の発光素子は環境計測等の分野で応用が期待されており、活発な研究がなされている。我々はこれまでInP基板をベースとしたInGaAsN/GaAsSb量子井戸構造を用いた波長3μm~4μm帯の中赤外発光素子の開発を、分子線結晶成長法を用いて進めて来た。これまではInGaAsN/GaAsSbという新しい材料系において窒素濃度1%で室温での波長2.8μmの発光を観測し、さらに500℃でアニールすることにより低温においてであるが波長3.3μmの発光も観測した。今回はアニール温度を500℃から600℃に増加させることにより、発光波長を4.2μmまで長波長化することに成功した。また低温磁場測定によりInGaAsN層の有効質量の窒素濃度依存性を明らかにすることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
InP基板をベースとしたInGaAsN/GaAsSb量子井戸構造を用いた波長3μm~4μm帯の中赤外発光素子の開発を進めて来た。これまで500℃でアニールすることにより波長3.3μmの発光を観測していた。今回はアニール温度を500℃から600℃に増加させることにより、発光波長を4.2μmまで長波長化することに成功した。また低温磁場測定によりInGaAsN層の有効質量の窒素濃度依存性を明らかにすることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は600℃でアニールしたInGaAsN/GaAsSb量子井戸の特性をさらに詳細に調べるとともに、(111)InP基板上のInGaAs/InAlAs量子井戸による波長3μmの検討も進めて行く予定である。
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Causes of Carryover |
発光特性をより詳細に調べるための測定器の選定が確定出来なかったため、予定通りに購入出来なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
再度測定条件を見直し、測定器の種類を決定し、購入した後、測定を行い研究を進める。
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Research Products
(5 results)