• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Research-status Report

荷電 K 中間子崩壊によるレプトン普遍性の破れ探索実験の解析及び補正

Research Project

Project/Area Number 15K05113
Research InstitutionHigh Energy Accelerator Research Organization

Principal Investigator

五十嵐 洋一  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (50311121)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 俊  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60294146)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords素粒子実験 / K 中間子
Outline of Annual Research Achievements

平成 27 年度においては レプトンフレーバー普遍性の検証実験 (J-PARC E36 実験) のデータ収集を行った。実験は J-PARC ハドロン実験施設 K1.1BR ビームラインに置かれたトロイダルマグネットを中心とした検出器系によって、静止 K 中間子の 2 体崩壊モード K+ →μ+ ν(Kμ2) と K+ → e+ ν(Ke2) の 2 種類の崩壊を測定することで行われた。
データ収集は 4 月から 5 月初めまでエンジニアリングランを行い、検出器系の不具合の洗い出しを行った。その後 6 月 に初めの物理ランを行い物理データの収集を行った。
この物理ランのデータは即時解析が行われ、それにより検出器系の理解が進み更なる改良が可能となった。その結果を元にして、夏のシャットダウンの間にデータのクオリティを高めるためにトリガーに改良を加えた。トリガーの改良点は 2 点である。1 つ目は荷電粒子が検出器系のアクセプタンスの外を通ってしまい解析できないイベントが収集されたデータに含まれることが分かったため、これを除去するために崩壊荷電粒子の軌道を制限するためのトリガーカウンターの追加を行った。2 つ目はターゲットの外に K 中間子が静止してしまい崩壊点の測定がうまくできないイベントがデータに含まれることが分かったため、確実に粒子がきたことを保障するためにターゲットの読み出し機器にマルチプリシティ計数ロジックを組み込んだ。この二つの仕組みは効率的に機能し有効なデータのみを収集することが可能となった。これにより単位時間当たりのデータ収集の効率を向上することが出来た。
この改良された検出器系で 10 月半ばから 12 月半ばまで物理データの収集を行った。このデータ収集により約 40 M 個の 2 体崩壊イベントを収集することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成 27 年度は大きなトラブルは無く予定通り物理データの取得を行うことが出来た。
検出器の健全性、データの健全性は常にオンラインモニターと即時解析で確認を行う様な体制でデータ収集を行っているため、データのクオリティは確認されている。
解析するための体制は、KEK、大阪大学、TIRUMF、Hampton 大学、Iowa 大学などで作られている。
検出器の正確な較正を行うようなプログラムの開発、および較正作業は進行中である。
物理ランでの検出器の状態や検出効率を正確に理解するための解析作業が進行中である。

Strategy for Future Research Activity

本年度は物理ランでの検出器の状態や検出効率を正確に理解するための解析作業を中心に行う予定である。
アクティブターゲットの検出効率の理解、崩壊点を測定するためのアルゴリズムの確立とプログラムの作成、CsI(Tl)光子検出器の波形解析と較正、検出された光子のエネルギーと時間を測定するためのアルゴリズムの確立、エアロジェルチェレンコフ検出器、鉛ガラス検出器の検出効率の理解、荷電粒子の飛跡検出器群ファイバートラッカー、ワイヤーチェンバー、アクティブターゲットすべてを用いた飛跡再校正アルゴリズムの確立とプログラムの作成、全検出器系を含んだモンテカルロシミュレーションコードの開発、などを、それぞれの組織で手分けして行っていく。
それと平行して、物理ランで理解しづらい挙動を示した検出器の個別試験を行い検出器の挙動の理解を進めていく。

Causes of Carryover

ソフトウェア開発完了時期が延びたため複数年度契約とすることにした。

Expenditure Plan for Carryover Budget

該当ソフトウェア開発を完了させる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015 Other

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Fabrication of silica aerogel with n = 1.08 for e+/μ+ separation in a threshold Cherenkov counter of the J-PARC TREK/E36 experiment2015

    • Author(s)
      M. Tabata, A. Toyoda, H. Kawai, Y. Igarashi, J. Imazato, S. Shimizu, H. Yamazaki
    • Journal Title

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A

      Volume: 795 Pages: 206-212

    • DOI

      10.1016/j.nima.2015.06.002

    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research
  • [Remarks] J-PARC Experiment E36

    • URL

      http://trek.kek.jp/e36/index.html

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi