2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of novel d-pi electron systems using hybrid of metal/polarized pi-conjugates
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15K05435
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| Research Institution | Kitasato University |
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Principal Investigator |
土屋 敬広 北里大学, 理学部, 准教授 (10375412)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | アズレン / パドルホイール錯体 / 結晶構造解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、分極構造によって活性化されたπ電子系化合物であるアズレンと金属元素との相乗系を構築することを目的とし、アズレン骨格をエクアトリアル配位子として有するロジウム二核パドルホイール錯体の合成を行った。
具体的には、クロロカテコールボランにトリエチルアミンと塩化アルミニウムを作用させることによって生じたボレニウムカチオンとの求電子置換反応によりアズレンの1-位、そしてイリジウム触媒を用いたビスピナコラートジボロンとのカップリング反応によりアズレンの2-位にボロン酸エステルを導入した。その後、N,N-ジメチル塩化カルバモイルとのクロスカップリング反応によってそれぞれアミド体へと変換した後、加水分解を行うことで1-および2-カルボキシアズレンを合成した。これを、別途合成したジロジウムテトラアセテートとクロロベンゼン中で加熱還流することにより、アズレン骨格をエクアトリアル配位子として有するパドルホイール型ロジウム二核錯体の合成を行った。得られた錯体の単結晶X線構造解析成功し、結晶格子のa軸に沿って一次元に積層し、a軸方向を貫くように一次元チャネル状の空隙を形成していることを明らかにした。結晶中の空隙の大きさは軸配位子によって変化し、アセトニトリルを軸配位子とした時、再結晶溶媒のクロロベンゼンを取り込むことが確認された。この錯体の粉末試料に対する気体の吸着測定を行ったところ、構造変化を伴いながら二酸化炭素を吸脱着することが示唆された。また、酸化還元電位測定によりアズレンユニット間での電子的相互作用が示唆された。過渡吸収測定を行った結果、ロジウムの重原子効果によるアズレンの励起一重項から励起三重項への超高速の項間交差と三重項状態の長寿命化が示唆された。
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