2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating electron transfer mechanism of new [NiFe]hydrogenase surpassing platinum catalyst
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15K05566
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
尹 基石 九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 准教授 (50701497)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒドロゲナーゼ / 水素酸化反応 / 電子伝達系 / ゲノム解析 / タンパク質結晶解析 / 生化学的な特性解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒドロゲナーゼは、水素活性化を有する大サブュニットと、外部との電子の受け渡しをする小サブュニットによって構成されている。申請者は、ヒドロゲナーゼの活性中心と電子伝達体との電子授受機能が水素の活性化と酸素の耐性にも重要だと考えている。そこで本研究では、de novo アッセンブル法によって全ゲノムの解析結果から、我々が新規に発見した[NiFe]S77は酸素耐性酵素として詳細に研究されているHYD1と類似した生化学的な特性と構造をしているが、[NiFe]S77はHYD1ではなくHYD2と同様な遺伝子構造による複合体を形成していた。HYD2は研究例が非常に少なく、酵素活性が酸素に不安定な酸素感受性型ヒドロゲナーゼとして知られている。そのHYD2の複合体構造は機能未知のタンパク質によって形成されており、その電子伝達反応系の構造と機構がまったく不明であった。本研究では、この新規ヒドロゲナーゼの機能性と特性の解析のため、大サブユニットのNiFe活性中心と小サブユニットのFeSクラスターの電子授受反応機構、また、[NiFe]S77と電子伝達系の複合体タンパク質との間相互作用を明らかにし、本酵素の新規電子伝達機構の解明を目指した。実際に4量体の[NiFe]S77複合体(HybCとHybOにHybBとHydAが結合した酵素複合体)の精製に挑戦した。複合体サブユニットは膜近傍の局在性とタンパク質の異なる性質から複合体の状態での精製は非常に困難であり、完全精製までには至っていない。しかし、大と小サブュニットから成る2量体の[NiFe]ヒドロゲナーゼの精製とその結晶化に成功し、詳細なタンパク質構造解析を進めている。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Structural basis of the redox switches in the NAD+-reducing soluble [NiFe]-hydrogenase2017
Author(s)
Y. Shomura, M, Taketa, H. Nakashima, H. Tai, H. Nakagawa, Y. Ikeda, Y, M. Ishii, Y. Igarashi, H. Nishihara, K.-S. Yoon, S. Ogo, Y. Higuchi
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Journal Title
Science
Volume: 537
Pages: 928-932
DOI
Peer Reviewed
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