2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of lead-free piezoelectric ceramics for high power applications by microstructure control
Project/Area Number |
15K06451
|
Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
石井 啓介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (30257208)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江阪 久雄 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (40531992)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 非線形圧電性 / 非鉛材料 / 粒子配向制御 / 板状結晶粒 / テンプレート / 一段階溶融塩法 / 圧延配向法 |
Outline of Annual Research Achievements |
(K,Na)NbO3系配向セラミックスの焼結性を向上させるために、テンプレートとして使用されるNaNbO3単結晶粒子を改良した。NaをKまたはLiで部分的に置換された板状のNaNbO3単結晶粒子を合成し、更にその寸法や形状を最適化するための後処理手法を検討した。 従来のNaCl塩を用い一段階溶融塩合成により得られた板状のNaNbO3単結晶粒子を、種々のカリウム、リチウム、または、それらの混合塩中で後熱処理した。しかし、一旦合成されたNaNbO3単結晶粒子内のNaをKやLiで置換させるこの手法では、加熱条件が高温化しやすい。繊維状のタングステンブロンズ構造を有する第二相生成が避けられないため、KおよびLi置換NaNbO3単結晶粒子を作製することは出来なかった。 そこでNaClにKClやLiClを加えた混合塩中で一段階溶融塩合成を行い、KやLi置換されたNaNbO3単結晶粒子を直接合成することを試みた。NaClとLiClとの混合塩を用いた際には600℃以下の低温でも第二相が生成したため、Li置換NaNbO3単結晶粒子の合成は出来なかった。一方、NaClとKClとの混合塩を用い合成されたKの部分置換NaNbO3単結晶粒子は単板の凝集形状であったため、これに超音波処理と#635の篩がけ後処理を施した。この後処理により、凝集された単板が乖離し、未反応の大型前駆体粒子が除かれた。その結果、平均粒径が後処理前と比して半減し粒度も揃った不純物濃度の少ないNaNbO3単結晶粒子が得られた。このNaNbO3単結晶粒子をテンプレートとして使用することで、(K,Na)NbO3系配向セラミックスの焼結温度を50℃低下させることに成功した。加えて、テンプレートの使用量を従来からおよそ半分に減らしても、配向度90%を越える高配向度セラミックスを得られることが判明した。
|
Research Products
(3 results)