2017 Fiscal Year Annual Research Report
The evolutionary origin of the vertebrate neural crest cells
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15K07091
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大塚 幸雄 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (90344192)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ホヤ / 神経堤細胞 / 細胞移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脊椎動物に固有な形質である神経堤の進化的起源を探るために、脊椎動物に最も近縁な無脊椎動物であるホヤを用いて神経板と予定表皮領域の境界(神経板境界)に存在する「移動性外胚葉細胞」の発生メカニズムを明らかにすることを目的としている。本最終年度では移動性外胚葉細胞を含む末梢神経前駆細胞の分化メカニズムについて以下の研究成果を挙げた。 1、公開されているマボヤのゲノム情報をもとに移動性外胚葉細胞の分化調節因子であるFGF遺伝子のクローニングを行った。その結果、マボヤ胚から3個のFGF遺伝子(FGF3/7/10/22, FGF8/17/18, FGF11/12/13/14)をクローニングした。 2、昨年度、マボヤ胚をU0126(MEKシグナル阻害剤)で後期嚢胚期から処理すると末梢神経細胞の数が増加することを報告した。本年度は、細胞トレーサー実験とホールマウントin situハイブリダイゼーション法によるNeurogeninの発現解析によりU0126処理で増加した末梢神経細胞は移動性外胚葉細胞由来であることを明らかにした。 3、マボヤ胚でNodalシグナルが活性化している細胞を可視化することに成功した。その結果、Nodalシグナルが嚢胚期に末梢神経前駆細胞で活性化していることを明らかにした。また、嚢胚期からU0126処理したマボヤ胚ではNodalシグナルの活性化に変化が見られなかったことから、Nodalシグナルは嚢胚期以降に起こるMEKシグナルによる移動性外胚葉細胞の分化抑制に関与しないことが示唆された。 4、マボヤ胚をDEAB(レチノイン酸合成阻害剤)で処理することにより、末梢神経細胞の分化におけるレチノイン酸シグナルの役割を調べた。DEAB処理により幼生尾部背側前方で末梢神経の細胞数が減少したことから、レチノイン酸シグナルは移動性外胚葉細胞の分化を誘導することが示唆された。
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Research Products
(1 results)