2017 Fiscal Year Annual Research Report
Reaction mechanism of novel tryptophan-hydroxylating enzyme involving in quinone cofactor biogenesis
Project/Area Number |
15K07391
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡島 俊英 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (10247968)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 忠志 広島工業大学, 生命学部, 准教授 (00333344)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | キノン補酵素 / モノオキシゲナーゼ / X線結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
Ps. putidaキノヘムタンパク質アミン脱水素酵素の小サブユニットQhpCには、Cys37およびTrp43残基から翻訳後修飾によって形成された補酵素cystein tryptophylquinone (CTQ)が存在する。その形成機構の解明を目指して、生合成に必須なFAD依存性モノオキシゲナーゼQhpGの構造決定と生化学的な機能解明を進めた。最終年度の大きな成果として、研究期間を通じての目標でもあったQhpGの結晶構造の決定に成功した。得られた全体構造は、約350残基のN末端側触媒ドメインと約80残基のC末端側基質結合ドメインから構成されていた。触媒ドメインには、分子表面からFAD近傍に続くチャネルが存在し、そこにCTQ前駆体となるTrp43を含むループが結合すると予測された。 加えてQhpGとQhpCが反応し、どのような生成物が形成されるのか、前年度から引続いて反応物の質量分析をおこなった。その結果、FAD還元後に分子状酸素を加えることによって、Trp43を含む領域に2個の酸素原子が導入されることがわかった。1個の酸素原子が導入された中間状態も見出されたことから、2回の酸化反応を繰り返し、前駆体Trpインドール環の6,7位が水酸化されていることが推測された。結晶構造に基づく複合体モデルを用いて詳細に検討した結果、FADの近傍にTrp43インドール環が位置することによって、酸素原子が付加され、水酸化反応が起きることが予測された。1段階目の水酸化の後に、水素結合の架け替えが起き、2箇所に水酸化がおきることが予測された。この反応機構は、最終年度に行った変異型QhpGの解析によっても裏付けられた。最終的なCTQ形成は、ペリプラズムにおいて、Cys37がインドール環へ求核攻撃することによって、架橋が形成され、協奏的に酸化されることによると考えられた。
|
Research Products
(13 results)