2018 Fiscal Year Annual Research Report
Ecological impacts of non-native pasture grasses associated with mutualistic endophytes and their risk management
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15K07703
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
澤田 均 静岡大学, 農学部, 教授 (10183831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 雅幸 静岡大学, 農学部, 教授 (30252167)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 牧草 / 外来生物 / 生態学 |
Outline of Annual Research Achievements |
主要な外来牧草2種(イタリアンライグラスとトールフェスク)の利用サイトからの逸出による被害状況及び被害可能性について、国内外の最新情報を引き続き収集し、整理を進めた。さらに野生化集団の管理の参考となる除草剤抵抗性の進化について、特にイタリアンライグラス野生化集団の国内外の事例を広く収集した。これまでに米国、チリ、アルゼンチン、ニュージーランド、スペイン、フランス、日本の果樹園または畑地、水田畦畔においてグリホサート抵抗性個体の発生が報告されており、その抵抗性メカニズムも複数報告されている。さらに複数の除草剤に対する抵抗性を兼ね備えた個体も出現している。静岡県内でも多剤抵抗性個体が発生しており、野生化集団の最良の管理方法を策定する上で考慮すべきである。 イタリアンライグラス野生化集団の植食昆虫への生態影響については、エンマコオロギを用いた摂食実験を行い、引き続き雌成虫の産卵への影響を調べた。エンドファイト感染区の個体あたり総卵数は非感染区を下回ったが、卵サイズには両区間に差がなかった。エンドファイト感染動態については、屋外にて実施したイタリアンライグラス実験集団のエンドファイト感染率の追跡調査のデータ解析を進めた。エンドファイト・ロスについては、前年度に設けたエンドファイト・ロス実験区の種子採取を2018年6月から7月に行い、感染個体率と次世代種子への垂直伝播効率を調べた。その結果、多回刈区の感染個体における次世代種子への垂直伝播効率は極めて高く、多回刈によるエンドファイト・ロスの発生は観察されなかった。野生化集団のエンドファイト感染率を低減させる方策について、これまでに得られた結果の取りまとめを進めた。
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Research Products
(3 results)