2016 Fiscal Year Research-status Report
ステロイドのヒスタミンH1受容体遺伝子発現抑制の分子機構解明
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15K07933
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
水口 博之 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学系), 准教授 (40247838)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒスタミンH1受容体遺伝子発現シグナル / ステロイドシグナル / PKCδ / マーキアイン / Hsp90 / ステロイド受容体 / AP-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
デキサメタゾンのヒスタミンH1受容体遺伝子発現への影響を検討したところ、ステロイドの濃度により遺伝子発現を抑制したり上昇させるという二面的な効果があることがわかった。しかし、動物実験で得られたヒスタミンH1受容体遺伝子発現効果と比較してその効果は顕著でなかった。これは、in vivoにおいてはステロイドがヒスタミンーサイトカインネットワークなどにおいてヒスタミンH1受容体遺伝子だけでなく、サイトカイン遺伝子の発現にも影響した相乗効果が見られているためと考えられた。また、ステロイドシグナルの抗アレルギー効果は大きく分けて(1)ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナル、(2)単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体がAP-1などの転写活性を抑制することによる。本年度の成果により、(2)に対してはマーキアインの影響はないことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ステロイドシグナルの抗アレルギー効果は大きく分けて(1)ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナル、(2)単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体がAP-1などの転写活性を抑制することによる。本年度の成果により、(2)に対してはマーキアインの影響はないことが明らかとなった。今後(1)に対するマーキアインの効果について明らかにしていきたいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
マーキアインは単量体ステロイド受容体・ステロイド複合体のAP-1の転写活性抑制には影響しなかったことから、ステロイド受容体・ステロイド複合体の2量体がGREに結合し転写活性を上昇または抑制するシグナルに対する影響について明らかにしていきたい。また、マーキアインのステロイドシグナル増強効果を動物レベルで証明していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
3月に納品となり、支払いが完了していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月に支払いが完了する予定である。
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[Journal Article] Irradiation with narrowband-ultraviolet B suppresses phorbol ester-induced up-regulation of H1 receptor mRNA in HeLa cells.2016
Author(s)
Kitamura Y, Mizuguchi H, Okamoto K, Kitayama M, Fujii T, Fujioka A, Matsushita T, Mukai T, Kubo Y, Kubo N, Fukui H, Takeda N.
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Journal Title
Acta Otolaryngol.
Volume: 136
Pages: 409-413
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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