2015 Fiscal Year Research-status Report
膵胆管系腫瘍における早期診断システム確立及び治療に対する反応性予測に関する試み
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15K08349
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
東 美智代 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (60315405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 勢也 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (20569941)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MUC / methylation / prognosis / 膵胆道系腫瘍 / 病理 |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性腫瘍である膵胆管系腫瘍に関して、本研究では、膵胆管系腫瘍の予後因子であるムチン抗原発現の検討を基盤とし、膵液や胆汁などの術前生検材料等の解析と切除検体を対比した。また術前治療等の相関関係の有無も検討を行った。本年度は 特に膵癌症例に焦点を絞り、今まで集積し蓄積した症例も含め約180症例での切除膵組織について独自に開発したMSE法を用いてMUC1, MUC4のプロモーター領域のメチル化の部位と程度を評価し、さらにDNAメチル化、脱メチル化に関わる酵素である、TET, AIDと低酸素のバイオマーカーとされるCAIXの発現解析とともに臨床病理学的事項との比較検討を行った。この結果腫瘍でのMUC1, MUC4の発現上昇はMUC1, MUC4のプロモーター領域の脱メチル化とTET, AIDの低下、CAIXの発現上昇に強く相関していることを明らかにした。現在、これら内容について学会発表、論文投稿の準備中である。 今年度これまでの研究に関連して、Higashi M,et al. Mucin expression in endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration specimens is a useful prognostic factor in pancreatic ductal adenocarcinoma. Pancreas. 2015 Jul;44(5):728-34.を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初危惧されていたDNAやRNA等の収量不足による解析不能症例は10%未満にとどまっており、概ね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
蓄積症例には膵癌のみならず、胆管癌や胆嚢癌等の胆道系腫瘍もあり、今までに蓄積した知識や技術を用いて解析を行っていく。また特殊型についても解析を行っていき、通常型といわれる浸潤性管状腺癌との異同を明らかにしていきたい。
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Causes of Carryover |
本年度は研究実施場所が耐震改修工事対象となり、仮設場所への移転を余儀なくされ、業務が滞りがちであった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
耐震改修工事、移転も完了したため、業務は滞りなく進められる予定である。今後、必要な際には技能補佐員の雇用等も考慮していきたい。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 膵漿液性腫瘍の病理2015
Author(s)
東美智代
Organizer
日本病理学会
Place of Presentation
名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)
Year and Date
2015-04-30 – 2015-05-02
Invited