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2015 Fiscal Year Research-status Report

細胞接着因子claudinが大腸癌の増殖能、浸潤能に及ぼす影響の臨床病理学的解析

Research Project

Project/Area Number 15K08381
Research InstitutionKagawa Prefectural College of Health Sciences

Principal Investigator

平川 栄一郎  香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (60238342)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 徳原 康哲  香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (60746329)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords大腸癌 / claudinの発現 / 浸潤、転移
Outline of Annual Research Achievements

大腸癌手術症例100例を用いて、claudin-1, 2, 4とclaudin-3, 7およびKi-67(MIB-1)の発現について免疫組織化学を行った。claudin-1, 4の膜での陽性率は58%と60%であった。claudin-3, 7は膜に陽性が58%と50%であり、核に陽性が22%と2%であった。
claudin-1, 4およびclaudin-3, 7の発現と臨床病理学的因子との相関では、claudin-1の発現低下はリンパ管侵襲の有るものに多く認めた(P<0.01)。また、claudin-1の発現低下は深達度の進行したものに多く認めた(P<0.01)。claudin-1, 4の発現と他の臨床病理学的因子との相関は認めなかった。claudin-3とclaudin-7の膜における発現と臨床病理学的因子との間には有意な相関は認めなかった。また、核における発現と臨床病理学的因子との相関では、claudin-7においては有意な相関は認めなかったが、claudin-3において粘液腺癌では有意に核での発現が上昇していた。
次に、大腸癌原発巣細胞株Caco2と大腸癌転移巣細胞株SW620細胞を用いてclaudin-1, 4およびclaudin-3,7のreal-time PCRとwestern blotによる発現解析を行った。その結果はclaudin-1, 4ともにSW620細胞株において発現の減弱がみられた。
大腸癌におけるclaudinの発現は腫瘍の分子生物学的変化による可能性があり、今回の結果から、claudin-1, 3の発現は組織型や予後を推定する上で重要な指標となると推察された。また、claudinの発癌に関与する役割や局在、メカニズムなどは十分には解明されていないが、claudin-1, 3は大腸癌の病理組織学的な指標となる可能性を示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の研究計画にある免疫組織化学的検討と臨床病理学的解析については、ほぼ順調に進展しているが、概要に記載したようにclaudin-2の判定とKi-67のlabeling indexの計測は現在進行中である。また、Caco2およびSW620培養細胞株を用いたチャンバースライドによる発現部位の検討は、蛍光抗体法を用いずに酵素抗体法による免疫染色が可能であり、予備実験の進行中である。しかしながら、平成28年度研究計画にあるreal-time PCRを用いたclaudin-1. 4のm-RNAの解析およびwestern blotについては解析済みである。
以上のように、実験計画が前後しているものの、全体的にはおおむね順調に推移しているものと考える。

Strategy for Future Research Activity

本年度の研究計画にあるように、引き続き大腸癌培養細胞株Caco2とSW620を用いてclaudin-2の発現解析を進める予定であり、増殖能と浸潤能の検討を行い、さらにclaudin-1, 2, 4のsiRNA添加によるノックダウン大腸癌細胞における増殖能、浸潤能の測定を行う。また、大腸癌症例を用いたclaudin-2とKi-67の免疫染色結果について、臨床病理学的解析を引き続き行う。

Causes of Carryover

ほぼ順調に物品購入費として使用しているが、次年度使用額が生じた理由としては、科研費以外による個人研究費による試薬購入を行ったためと、試薬の発注が少々遅延していることが、その理由と考えられる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

早急に試薬の発注を行い、若干遅れている実験を進めたい。

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Published: 2017-01-06  

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