2017 Fiscal Year Annual Research Report
The work life balance investigation of the female physician
Project/Area Number |
15K08571
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
海原 純子 日本医科大学, 医学部, 教授 (30119763)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
錦谷 まりこ 九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター, 准教授 (40327333)
前田 美穂 日本医科大学, 医学部, 教授 (90173715)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | ワークライフバランス / 継続就労 / ジェンダー意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
医師全体に占める女性の割合は増加を続けており医学部に進学する女性も増加している。しかしその就業率を見ると30代で一次低下するいわゆる日本社会独特のM字曲線といわれる就業率を示している。女性医師は60代になるまで男性医師に比し就業率が低い。また管理職になる女性医師は少ない。こうした背景から女性医師が継続的に働くために必要な支援について検討することを本研究の目的とした。女性医師のワークライフバランスを調査し、女性医師の継続就労を支援する要因について検討するため大学の同窓会や他大学の女性医師支援室、地方医師会の協力のもとアンケート調査を行い解析を施行した。アンケートでは女性医師のみならず男性医師にも協力を求め男女の医師のワークライフコンフリクトについて比較検討を行い、また男女医師のジェンダー意識、生育家庭の両親のジェンダー意識についても調査し検討した。加えて医師の職業に対する満足感と家事の負担感とのかかわりについて検討した。その結果女性医師は男性医師に比し優位に家事、育児、介護負担感が強く、ワークライフバランスに困難を感じていることが判明した。ジェンダー意識については女性医師の生育家庭では男性が外女性は内という考えに賛成の家庭は少ない一方で、男性医師の生育家庭では男性は外、女性は内、という考えに賛成の家庭が多くこうした社会的な背景も女性医師が家庭を持った後に仕事とのバランスに困難さを感じる要因になる可能性が推察された。こうし多結果をもとにして2017年、11月にシンポジウムを開催し結果についての報告と女性医師の継続就労についてのパネルディスカッションを行ない女性医師のワークライフバランスを改善し継続就労を可能にするには女性だけでなく男性医師についてもキャリア教育を行い医学生時代にジェンダー意識についての知識を学習する必要性について検討した。
|
Research Products
(2 results)