2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K08727
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
潤間 励子 千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 講師 (80546945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 浩一郎 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10207061)
今関 文夫 千葉大学, 総合安全衛生管理機構, 教授 (40223325)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 結核 / 胸部X線検査 / IGRA / 大学生 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)千葉大学における過去の結核検診のデータ解析:学生一般定期健康診断における胸部X線検査を受診者全員に行っていた期間のうち、2001から2010年度までの結核検診(胸部X線検査)受診者101,879名と、「国立大学法人保健管理施設協議会胸部X線検査のあり方」に準拠して検査対象を絞った2011から2015年度の結核検診受診者52951名を比較検討した。結果、検査対象を絞った場合、学生全体の56.4%が結核検診を受検していた。結果、全員が結核検診をうけていた期間に比して約20%程度の胸部X検査が省略された。検査対象を絞ることで、要精検率は0.53%から0.89%へ上昇したが、患者発見率は0.022%から0.014%へ減少した。定期健診外で発見された結核患者は2011から2015年度では2名であった。結核と診断された学生の背景を調査すると「症状あり」「家族歴あり」「医療従事経験あり」「結核高まん延国への渡航歴あり」が重要であると考えられた。 2)全国大学の結核検診実態調査:公益社団法人全国大学保健管理協会第1種会員校503校に郵送でアンケート調査を行った。347校から回答を得た(回答率69.0%)。 3)外国人留学生検診におけるInterferon-Gamma Release Assays(IGRA)の実施:2015年度は、92名の外国人留学生に検査を行った。陽性率は6.5%で、1名の低感染性結核患者が発見された。2011年以降、累積で391名の検査が行われており、陽性率は約10%であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)過去の結核検診のデータ解析は終了し、結果を第53回全国大学保健管理研究集会(盛岡市)で発表した。 2)全国大学の結核検診実態調査は終了し、調査の結果は、第54回全国大学保健管理研究集会(大阪市)にて公表予定である。 3)外国人留学生検診におけるInterferon-Gamma Release Assays(IGRA)は、2015年度検査した92名を含め391名の検査結果が蓄積された。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度は、前年度までの結果に基づき、外国人留学生および定期健診実施前の問診で1)呼吸器症状のあるもの、2)2年以内の結核高まん延国への渡航歴があるもの、3)同居家族に結核罹患歴があるもの、3)医療従事経験のあるもの を抽出し、同意を得られた学生にIGRA検査を行う予定としている。 また、他大学の結核検診実態調査については、アンケートの質問項目のみでは補足不可能なより詳細な情報を得るため、同意を得られた大学からヒアリング調査を追加で行うこととし、また、それら結果の解析について研究分担者に依頼する予定である。
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Causes of Carryover |
公益社団法人全国大学保健管理協会第1種会員校503校に郵送でアンケート調査を行った全国大学の結核検診実態調査の集計を業務委託したが、委託業者からの支払い請求が年度末を越えたため、支払いが次年度となったことが理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
すでに、28年度当初に上記支払請求があり、未使用金額は支払いを完了した。
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Research Products
(1 results)