2016 Fiscal Year Research-status Report
政府統計のミクロデータと独自調査による女性医師の継続就労条件解明の実証的研究
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15K08857
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
上塚 芳郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40147418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨澤 康子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (00159047)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 女性医師 / 継続就労 / ワーク・ライフ・バランス / 就業構造基本調査 / ストレス / 医学教育 / 子育て / 介護 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、妊娠・出産後に医師免許を持ちながら医師として就労しない/できない「潜在女性医師」に注目して就労希望条件や意識を分析し、日本における女性の年齢階級別就業率における「M字カーブ」を改善するのに有効な方策を見つけることを目的とした。本年は、【2】女性医師へのアンケート調査、および、【3】「就業構造基本調査」(「就調」)の個票データを利用した分析を行うこととした。具体的には、女性医師へのアンケート調査を女性医師を含むドクター・ストレス調査として、学会単位での調査を企画した。また「就業構造基本調査」の個票データの分析では、どのような労働条件・属性の女性医師が継続就業しやすくなるのかを明らかにしようと試みた。そこで、① 女性医師の勤務形態・労働条件・就業意識・家族について、② 女性医師の離転職について、③ 女性医師の就業意識の形成要因について分析を行った。女性医師の就業意識に関する分析をすることで、女性医師の就業意識の形成要因を明らかにし、年齢層や勤務形態で就業意識の形成要因が異なるか分析し、これらの違いについても明らかにすることを試みた。成果を論文にまとめ報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
情報収集し、その情報を勉強会を開催することにより発信した。講演者からの教育的配慮のある情報を得るばかりでなく、成果の一部をまとめ、発信することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまでの分析によって得られた結果を学術論文等の形でまとめながら、その知見を実際に社会的に還元するために具体的な就業支援施策を見出す。国内だけではなく海外の事例や文献についても調査し、研究代表者の上塚の環境を利用して周囲の女性医師との意見交換も行い、可能な限り具体的かつ有効な施策を導出したい。
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Causes of Carryover |
アンケート調査を開始する時期が遅くなり、論文執筆が行えず、英文校正、カラー印刷代、別刷り代、オープンアクセス代などの出金が行えなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度中には論文執筆を行い、英文校正、カラー印刷、オープンアクセス、別刷り代などを支払いたい。
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