2016 Fiscal Year Research-status Report
大腸癌新規サブタイプ発癌に関わる小分子RNA機能の解明と新規治療標的分子の探索
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15K08962
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 雅信 東北大学, 大学病院, 講師 (00447161)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | miRNA / BRAF / 大腸癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、BRAF変異大腸がんの発がん過程に関与する、ある特定のmiRNA―シグナル伝達経路制御機構の詳細を解明すること、さらに、それにより大腸がんにおける新規治療標的分子を見出すことを目的とした。また、そうしたmiRNA群と新規治療標的分子が同定されたとして、その次世代治療予測バイオマーカーとしての、血漿miRNA発現量の測定が実現可能かどうかについて探索することを目的とした。 まず、申請者らは大腸がん組織200例を用いた網羅的miRNA 発現解析により、BRAF変異大腸がん特異的に異常発現を示すmiRNA群を同定した(未公表)。次に、BRAF変異陽性、KRAS/BRAF変異陰性例に対してmiRNAの網羅的発現解析と引き続きリアルタイムRT-PCR解析を行った結果、両群間で発現の異なるmiRNAを数種類選び出した。さらに、そのmiRNA群で最も発現変化量の大きい3種類のmiRNAのうち、1種類が大腸がん細胞の増殖・浸潤においてがん抑制的に働くことをin vitroの解析にて初めて明らかにした。その候補miRNAのがん遺伝子、がん抑制遺伝子としての詳しい機能を調べるために、ヒト大腸がん細胞でoverexpression、knockdownの系を用いて、網羅的miRNA発現解析、lncRNA解析、プロテオーム解析に加えて、細胞増殖、アポトーシス誘導、浸潤・転移などに関わる機能解析の実験を進行中である。さらに、大腸がん患者の血漿試料の集積も進行中である。これらの解析により、miRNAやlncRNAが関与するシグナル伝達経路における、新規がん治療標的分子の開発、また治療予測バイオマーカーの開発を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画の中での平成28年度分に関しては、概ね計画通り達成しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
網羅的プロテオーム解析などによる新規miRNA標的分子の同定と新規治療標的探索等を行い、上述のmiRNA群の新規標的分子経路を探索する。また、mirRNAに加えて、BRAF変異大腸がんの発がんに関与するlncRNAの解析も行う予定である。
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Causes of Carryover |
一部予定実験(網羅的タンパク質解析の一部、各種機能解析)の施行予定が次年度に繰り越しとなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に実施予定であった網羅的タンパク質解析の一部、各種機能解析を実施する。 またlncRNA機能解析も加える予定である。
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Research Products
(2 results)