2016 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病性腎症および腎硬化症の血管合併症分子病態解明とその修復法の開発
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15K09265
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安部 秀斉 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (60399342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 太一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (30403736)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 加齢 / Smad1 / 細胞老化 / BMP4 / 細動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
腎血管構成細胞である血管内皮細胞・血管平滑筋細胞を用い、細動脈硬化に進展する際の、形質変化が、TGFβ-ALK1-Smad1およびBMP4-ALK3/6-Smad1のdual pathwayによる長時間の不規則に変動する刺激を受けることが大きく寄与していることが明らかとなった。その結果、Smad1のリン酸化部位もまた、変動することを新たに解明した。さらに、各培養細胞の継代が進行することで、Smad3による増殖抑制効果が減弱し、相対的にSmad1の活性化が増強される機序も明らかにした。この変化は、Smad3ノックアウト細胞を用いることで、Smad1のC末端のリン酸化の遷延を確認した。高齢の野生型マウスでは、同様にSmad3の活性化に関する抵抗性を血管構成細胞が有していること、BMP4-Smad1の活性化が個体差はあるものの加齢とともに増強することを認めた。in vivoにおけるこれらの証明のために、血管平滑筋細胞特異的(SM22α-Creマウス)の各々と、BMP4 floxed マウスおよびSmad1 floxedマウスとの交配で、conditional KOマウスを産出し、順次、サンプル採取が進行している。また、アンジオテンシンII刺激による、血管構成細胞におけるSmad1発現および活性化調節因子の候補分子を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
血管平滑筋細胞特異的(SM22α-Creマウス)の各々と、BMP4 floxed マウスおよびSmad1 floxedマウスとの交配で、conditional KOマウスを用いた血管構成細胞内におけるSmad1の活性化機構の詳細を解明するため、新たに、現存しない抗リン酸化抗体の作出が必要となり、まずはポリクローナル抗体の作成準備を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
それぞれの遺伝子改変高齢マウスのサンプルが、ほぼ揃いつつある一方、長期観察が故の、個体差間の臨床パラメーターのバラつきが増しており、可能な範囲で、軽度加齢マウス(9-12ヶ月齢)の同種マウスの解析も実施し、加齢減少の途中経過の考察を加えていくこととしている。
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Causes of Carryover |
3月に納品となり、支払いが完了していないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月に支払いが完了する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Probucol modulates Nrf2 function and ameliorates diabetic nephropathy in db/db mice.2017
Author(s)
Arai H, Abe H, Sakurai A, Yamashita K, Murayama T, Minami M, Yoshikawa T, Kohashi M, Nozako M, Yokode M, Doi T.
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Journal Title
Medical Research Archives.
Volume: 4
Pages: 1-16
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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