2016 Fiscal Year Research-status Report
熱応答性ストレス反応経路活性化を介した抗炎症・抗糖尿病効果の分子機構解明
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15K09394
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
近藤 龍也 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師 (70398204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 栄一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (10253733)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 慢性炎症 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究1(in vitro)インスリン標的臓器である肝臓、筋肉、脂肪由来の細胞株および膵β細胞株においてMETの抗炎症作用を検討するため、高血糖あるいは高脂肪酸刺激後に細胞毎に網羅的遺伝子発現変化の解析を行った。MET作用の下流に存在する新規炎症惹起性因子および抗炎症性因子の同定を行うため、網羅的遺伝子解析を行い新たな糖尿病治療・抗炎症治療ターゲットを探索している。 研究2(in vivo)肥満糖尿病モデルマウス(高脂肪食負荷マウス、db/dbマウス)の各臓器(肝臓・筋肉・脂肪・膵β細胞・末梢血単球)を用いて、MET施行の有無による炎症性シグナルの変化を検討するため、in vivoでAMPK・p53活性化を介した慢性炎症抑制作用を検討した。AMPKあるいはp53を抑制すると、部分的にMETによる糖代謝改善が減弱するためこれらのシグナルの重要が明らかとなった。またAMPK siRNA発現plasmidを構築、in vivo JET PEIにより全身的にAMPKをノックダウンした状態での糖尿病モデルマウスを作成した。これは今後の解析を必要とする。 研究3(in vivo human)ヒト2型糖尿病患者を対象にMET治療を行う前後で末梢血単球を単離し、炎症惹起性形質の変化を検討するため、単離単球からmRNAを抽出し、炎症性サイトカインの発現レベルを検討した。MET治療前後でJNK活性化や NF-kB核移行が低下し、炎症抑制作用を示していることが臨床的にも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞実験はほぼ予定通り、動物実験の準備も進んでおり、ヒト単球実験もサンプルは集まっており概ね順調と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度の成果を基礎に、細胞・動物実験およびヒト単球実験のデータを蓄積・解析する。
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Causes of Carryover |
旅費を単年度に30万円と計上していたが、昨年度は194340円の使用にとどまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
適正に規定の計画に沿った使用を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Activation of heat shock response to treat obese subjects with type 2 diabetes: a prospective, frequency-escalating, randomized, open-label, triple-arm trial.2016
Author(s)
Kondo T, Goto R, Ono K, Kitano S, Suico MA, Sato M, Igata M, Kawashima J, Motoshima H, Matsumura T, Kai H, Araki E.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 6
Pages: 35690
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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