2018 Fiscal Year Annual Research Report
Targeting macrophage pinocytosis in atherosclerosis
Project/Area Number |
15K09418
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宮崎 拓郎 昭和大学, 医学部, 講師 (80398693)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | カルパイン / 動脈硬化 / mRNAスプライシング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までにカルパインファミリーの非プロテアーゼ型アイソフォームであるカルパイン-6がエクソン接合部複合体構成分子CWC22と分子間相互作用し、結果としてマクロファージ飲作用を介したnative LDL取込みを促進し、動脈硬化症を増悪化させることを明らかとした。 また、関連疾患として食餌誘発性の肥満症の解析を行い、カルパイン-6の欠損にともない体重の減少と、脂肪間質マクロファージにおいてカルパイン-6に依存したいくつかの興味深いmRNAスプライシングを検出した。 本年度はCWC22欠損マウス(ヘテロ欠損型)とLDLR欠損マウスを交配して得られた2重欠損マウスとLDLR欠損マウスに高脂肪食を負荷し、大動脈における動脈硬化病変を解析した。Oil-red-O染色により動脈硬化病変のサイズを検討したところ、CWC22の欠損にともない動脈硬化病変の促進が認められた。カルパイン-6はCWC22の活性を阻害し、カルパイン-6欠損は動脈硬化症を改善することから、上記CWC22欠損マウス(2重欠損マウス)の表現型は妥当であると考えられる。一方、血漿中の脂質異常症ならびに炎症マーカーの発現に影響は認められなかった。CWC22のがヘテロ欠損型であるために表現型が弱い可能性が示唆される。ホモ型CWC22欠損マウスは胎生致死であることから、現在はコンディショナルなCWC22欠損マウス(CWC22 floxマウス)を作製中であり、LysM-creマウス等と交配することで実験に供する予定である。 また、関連疾患としてCWC22ヘテロ欠損マウスで食餌誘発性の肥満症を惹起したところ、CWC22のヘテロ欠損で体重の増加が認められた。これもカルパイン-6とは逆の表現型で、動脈硬化同様妥当であると評価された。
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