2017 Fiscal Year Annual Research Report
Search for biomarkers useful for discriminating bacterial pneumonia in children
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15K09673
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
楠原 浩一 産業医科大学, 医学部, 教授 (20243941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保科 隆之 産業医科大学, 医学部, 講師 (30398078)
石井 雅宏 産業医科大学, 医学部, 助教 (30461560)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肺炎 / 喀痰 / 細菌性 / バイオマーカー / 鑑別 / 小児 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年4月から2018年3月までに産業医科大学小児科に肺炎で入院し、同意が得られた41人(年齢中央値 3.1歳)を対象とした。喀痰の塗抹にて貪食像を認め、培養にて起炎菌が同定された患者を細菌性肺炎群に、同定されなかった患者を非細菌性肺炎群に分類し、入院時の全血および血清を用いて白血球数、好中球数、CRP、プロカルシトニン、プレセプシン、単球/好中球のCD64を測定し、2群間で比較した。細菌性肺炎群は、19人(46%)、非細菌性肺炎群は22人(54%)であった。好中球および単球のCD64は細菌性肺炎群と非細菌性肺炎群間で有意差を認めず、それぞれ1811 molecules/cell vs. 1781 molecules/cell (p = 0.29)、2028 molecules/cell vs. 1992 molecules/cell, (p = 0.69)であった。その他のバイオマーカーも有意差を認めず、両群のそれぞれの中央値は白血球数 12,000/μl vs. 14,600/μl (p=0.30)、好中球数 8404/μl vs. 7965/μl (p=0.64)、CRP 5.30 mg/dl vs. 3.05 mg/dl (p=0.49)、プロカルシトニン 0.26 pg/ml vs. 0.18 pg/ml (p=0.55)、プレセプシン 252 ng/ml vs. 260 ng/ml (p=0.73)であった。また、これらのマーカーに関してROC解析を行い、細菌性肺炎の鑑別能を比較したところ、好中球CD64が最も良い成績を示し、AUC=0.60、カットオフ値1799 molecules/cellで感度63.2%、特異度59.1%であった。しかし好中球CD64のみでは十分な鑑別マーカーとは言えず、症例の蓄積や他のバイオマーカーの検索など更なる検討が必要である。
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Research Products
(4 results)