2017 Fiscal Year Research-status Report
網羅的エピジェネティクス解析による性同一性障害の病態解明
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15K09806
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡久 祐子 岡山大学, 大学病院, 助教 (90583097)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 性同一性障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
岡山大学ジェンダークリニックを受診した患者に対し、性行動歴についての聴取を行い、DSM-Ⅳ-TR及びICD-10に基づいて性別違和の実態を検討したのち、female-to-male trans-sexual (FTM : 身体の性は女性、心の性は男性)の場合は産婦人科医、male-to- female trans-sexual (MTF: 身体の性は男性、心の性は女性)の場合は泌尿器科医により身体的性別の判定を実施し、染色体検査、性ホルモン検査、内外性器の診察を行った。その診断結果から、性分化疾患、性染色体異常など身体的性別に関する異常の有無を確認したのち、統合失調症など他の精神障害によるものではないこと、性役割の忌避や職業的利益を得るためではないことなどを確認して、2名の精神科医により性同一性障害の診断が確定した患者を対象に、研究の趣旨を説明し、書面にて同意の得られた患者から末梢血を採取した。 末梢血から標準的な方法でゲノムDNAを抽出し、50ng/μ㍑に濃度を調整した。 female-to-male trans-sexual (FTM)100例の全ゲノムについてジャポニカアレイ(TOSHIBA社)を用いて網羅的に解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アレイを用いた解析は終了したが、その後のデータ解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在のジャポニカアレイV1の解析に加えて、新しく発売されたV2の情報を用いて関連解析を行うとともに、インピュテーションの再実行による原因因子の探索をすすめる。他に、属性情報(罹患歴、家族歴、飲酒歴、喫煙歴など)の情報を用いての解析もすすめる。
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Causes of Carryover |
サブグループ化のデータ収集に時間を要しているため、心理検査の用紙代等が次年度に持ち越しとなった。
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