2015 Fiscal Year Research-status Report
CT enteroclysisを用いた小腸血管病変の画像構築
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15K09891
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清水 建策 山口大学, 医学部附属病院, 准教授 (80363109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 尚文 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40157334)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CT enteroclysis / 消化管出血 / 小腸腫瘍 / 小腸血管奇形 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度までに本研究であるCT enteroclysis/enterography(CTE)が施行され、後日カプセル内視鏡やバルーン内視鏡などの精査により小腸出血性病変と診断された症例は20例みられた。これまでの結果から小腸出血の原因となり得る病変には小腸動静脈奇形、毛細血管拡張症、血管腫、デュラフォイ潰瘍などの血管病変以外に腺癌、悪性リンパ腫、GIST、脂肪腫、過誤腫、転移性腫瘍などの小腸腫瘍およびクローン病、結核、薬剤性小腸粘膜障害などの炎症性腸疾患も含まれることが示された。小腸動静脈奇形のCTE診断には濃染結節と連続する拡張した流入動脈と流出静脈の同定が最も重要であり、反対に血管腫のCTE所見は周囲血管との連続性を認めない孤立した濃染結節を認めるケースが多かった。一方で毛細血管拡張症の同定はCT enteroclysis/enterographyでは困難な場合が少なくなく、多くの場合は内視鏡検査で初めて診断された。小腸腫瘍に関しては、造影効果(均一か不均一か)や脂肪成分の含有、狭窄の有無などが鑑別診断に重要であった。 これらの研究成果は第74回医学放射線学会総会(4月16日~4月19日)にて発表し た(演題名:Small bowel abnormalities causing obscure gastrointestinal bleeding on CT enteroclysis/enterography. Kensaku Shiumiz, Takayuki Kishi and Naofumi Matsunaga)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、消化管出血の原因となった多くの小腸病変に対して、画像の分析や内視鏡画像との比較が進んでおり、既に初期報告として第74回医学放射線学会総会(4月16日~4月19日)にてこれらの成果を発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、消化管出血の原因となり得る小腸病変の画像解析が進んでいる。今後、症例数を増やして血管奇形以外の小腸腫瘍や炎症疾患に対してもCT画像の診断のポイントや画像分類の構築を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
パーソナルパソコンを購入予定であったが、在庫切れであったため、次年度に購入予定とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データ処理・画像解析用にパーソナルパソコン(レッツノートRZ,300,000円)を購入予定。また国内の2つの学会に出席予定(①第75回医学放射線学会総会、4月14-17日、パシフィコ横浜、②第24回JDDW、11月3-6日、コンベンションセンター神戸、旅費計100,000円)。
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