2016 Fiscal Year Research-status Report
T1ρ map解析による肝線維化初期群検出プログラムの構築
Project/Area Number |
15K09918
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
五島 聡 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (90402205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 信行 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (20724561)
渡邊 春夫 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (30456529)
野田 佳史 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (60643020)
兼松 雅之 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (40252134) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肝 / 肝硬変 / 肝線維化 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度では本研究で使用するMRI撮像法についての検討を継続し、T1ρ-weighted imageの撮像に用いるSpin lock pulseの改良を行った。理論上は0,10,20,40,60 msecでのspin lock pulseが必要であったが、体格の大きな患者では60 msecの印加において比吸収率 (Specific absorption rate:SAR)の影響により設定が困難となることを確認した。これは静磁場の不均一さによる局所SARのhot spotが原因として考えられた。静磁場改善のため、MRI装置のUpdataを待ち、2カ所のアンプから電磁波を照射することにより静磁場精度をより均質に保つことが可能となるMulti-transmitの導入を待ち、症例の蓄積に努めた。これにより新に得た94症例で解析を行った。 肝予備能を間接的に表すChild-Pugh scoreが増加するにあたり、T1ρ値は一旦上昇するが、肝硬変症に近づくにつれてプラトーに達する傾向を確認した。肝予備能が極度に低下している症例数がわずか5症例と少なく、統計学的には境界域の有意差が得られた(P = 0.079)。 肝結節性病変では肝嚢胞、肝細胞癌、肝血管腫、転移性肝癌においてT1ρ値には有意差を認めなかった。以上からT1ρ値は肝線維化の進行において変動することが示唆され、線維芽細胞の遊走や線維化の完成を反映していることが考察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全体的な症例数は予定通り蓄積しているが、肝予備能が高度に低下した症例数が不足している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き症例の蓄積を行いつつ、現時点までのデータをまとめ、学会発表および論文作成を目指す。
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Causes of Carryover |
MRI装置のコンソールからプライベートDICOMタグを温存したままデータを収集するには、USBなどの記憶媒体に直接保存する必要があり、複数個購入したが、年末から年度末にかけた値引きのため予定よりも安く購入することが出来たため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入直前での価格を考慮し、適正かつ効果的な使用を目指す。
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