2015 Fiscal Year Research-status Report
先進的MRIパラメーターによる脳腫瘍の定量的性状解析と手術支援
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15K09930
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
北島 美香 熊本大学, 医学部附属病院, 准教授 (60305018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 哲也 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (20305022)
矢野 茂敏 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 准教授 (60332871)
東 美菜子 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (00643389) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脳腫瘍 / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、1) 脳組織および脳腫瘍のT1rhoを測定するためのシークエンスの最適化を行い、2)髄膜腫および下垂体症例でのT1rhoを測定し、3)T1rhoを術前に撮像した症例で、腫瘍組織と術中所見とT1rho値との比較を行った。 1.従来T1rhoは関節軟骨や肝硬変における肝組織の線維の評価に用いられることが多いため、脳実質や脳腫瘍のT1rhoの測定に最適なシークエンスで撮像することが重要である。シークエンスの最適化では、すでに報告されている脳実質のT1rho値を得ることができるように、また、被検者の検査時間の負担を軽減するために、撮像時間は5分程度とした。T1rho値を得るための元画像および、それらより作成されたT1rhoで視覚評価を行い、信号雑音比が少なく、磁化率アーチファクトの少ない撮像条件を採用した。その結果、最適なスピンロックパルスのTEは0ms、20ms、80msであった。 2.本年度は6例の髄膜腫および3例の下垂体腺腫症例で、術前にT1rhoを測定することができた。しかし、このうち、髄膜腫1例、下垂体腺腫2例では、腫瘍部の情報を正確に得ることができなかった。その原因として、下垂体腺腫では病変が小さく、周囲の副鼻腔からの磁化率アーチファクトが強かったこと、腫瘍内出血を伴っていたことが考えられた。髄膜腫で正確な情報を得ることができなかった症例については、現在、原因を解明中である。 3.T1rho評価に十分な画質が保たれた髄膜腫症例5例にて、手術および組織所見との比較を行った。組織所見で、線維成分の占める割合が44%以下では、腫瘍内線維化の程度とT1rho値は比例し、線維成分の割合が増加するとT1rhoも延長するという結果を得た。しかし、線維化の程度がそれ以上となるとT1rhoは短縮した。T1rho値と線維化の程度の相関について、今後症例を増やし解明が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像最適化に時間がかかったため、臨床症例収集を開始する時期がやや遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年4月14日に発生した熊本地震により、組織評価の遅れ、症例収集に遅れが生じる可能性があるが、症例数を蓄積し、統計学的解析を可能とする。 下垂体腺腫においては、拡散強調像での評価が通常の撮像法では困難な症例も多いことが予想され、拡散強調像を得るためのシークエンスの最適化が必要かもしれない。
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Causes of Carryover |
画像解析に必要と思われたOlea社のコンピュータを現段階では必要としなかったため。また、組織採取症例数が予定より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
画像と組織所見のさらなる詳細な比較解析のために、今後、新たなコンピュータが必要となる可能性がある。 また、研究の対象数が増加した場合、画像解析や組織スライド作成や組織解析に費用がかかる可能性がある。
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Research Products
(6 results)