2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K09970
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
山根 登茂彦 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20526660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久慈 一英 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90283142)
合川 公康 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20438823)
良沢 昭銘 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60363123)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 膵臓癌 / 低酸素 / F-18 FMISO / PET/CT |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の10例につづき、7例の被験者を対象にFMISO-PET/CTでの撮像を行った。本年度の主たる検討項目としては、(1)撮像プロトコールおよび適切な画像処理法の確立、(2)手術標本における病理学的因子とFMISO集積との関連性の検討、(3)術後の経過(無再発生存率・全生存率)とFMISO集積との関連性についてである。 (1)については、おおむね昨年度に確立されているが、引き続き検討を加えた。投与量については、7MBq/kgは妥当なものと考えられた。また撮像時間についても、2.5時間で特に問題ないものと考えられた。 (2)については、病理学的因子、特にHIF-1αとの関連性について検討した。その結果、HIF-1αが強く発現しているものは、FMISO集積も強い結果が得られた。これにより、膵癌におけるFMISO集積が低酸素を反映していることが裏付けられた結果となる。膵癌に発現するHIF-1αは、予後と関連することが知られており、これによりFMISOと予後との関連についても想定されるものと考えられる。 (3)について、まず術後無再発生存との関連性について検討され、FMISO集積が強いものについては、弱いものに比べて再発期間が短いことが示唆された。また、術後全生存との関連についても、一定の関連性が示された。このように、FMISO集積は治療成績や治療後の予後との関連性があることが示唆されるものと考えられた。しかしながら、この検討については、症例数が少なく、統計量として十分とはいえない。さらに症例を増やした検討が必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度の10例につづき、7例の被験者を対象にFMISO-PET/CTでの撮像を行った。本年度の主たる検討項目としては、(1)撮像プロトコールおよび適切な画像処理法の確立、(2)手術標本における病理学的因子とFMISO集積との関連性の検討、(3)術後の経過(無再発生存率・全生存率)とFMISO集積との関連性についてである。それぞれ前述のごとく検討が行われており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き手術予定膵癌患者に対しFMISO-PETの撮像を継続し、低酸素に関連する病理学的な裏付けを得ていく。 また化学療法予定患者に対するFMISO-PET集積の変化についても、引き続き検討していく予定である。 各種解析をすすめ、予後因子との関連についても深く検討していく。
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Causes of Carryover |
研究全体の予算が不十分であったため一部の内容を変更した。そのため本年度に予算を計上していた研究の一部を次年度に繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は残された研究課題の内容を処理する予定である。
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