2019 Fiscal Year Annual Research Report
The cell-to-cell interaction for migration of brain tumor cells by carbon ion irradiation
Project/Area Number |
15K09988
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
吉田 由香里 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (90431717)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脳腫瘍 / バイスタンダー効果 / 放射線 / 増殖 / 遊走 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、放射線による脳腫瘍細胞間および脳正常細胞/組織と脳腫瘍細胞の間のバイスタンダー効果について、主に脳腫瘍細胞の走行性を指標に調べ、その分子機構を解明することで、増殖能および遊走・浸潤能を抑制するための分子標的を明らかにすることを目的としたものである。今年度は、主に増殖・遊走・浸潤に関与する分子を明らかにするための実験を行った。 マウス海馬から採取して初代培養し、成熟期に達した(DIV21)神経細胞およびグリオーマ細胞(LN18、T98G)を用いて実験を行った結果、グリオーマ細胞をX線照射すると、その培地中には、グリオーマ細胞の増殖を一時的に亢進させ、神経細胞は細胞死が誘発されるような因子が放出されることをこれまでに明らかにしてきた。また、腫瘍細胞における照射による遊走能の変化についてwound-healing法を用いて調べた結果、LN18では非照射に比べ、低線量では亢進し、3 Gy以上では線量依存的な低下傾向にあることがわかった(いずれも有意な差はなし)。照射したLN18の培地を非照射のLN18に添加した際にも同様な結果が得られた。照射後の培地の成分について詳細な解析を進めた結果、LN18の照射後の培地において、非照射培地に比べて、乳酸、カルシウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオンの上昇が認められた。一方で、グルタミン酸、グルタミン、グルコース、アンモニウムイオンについては変化が認められなかった。これら変化が認められた分子について、引き続き詳細な解析を進めている。
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[Journal Article] Space Radiation Biology for "Living in Space".2020
Author(s)
Furukawa S, Nagamatsu A, Nenoi M, Fujimori A, Kakinuma S, Katsube T, Wang B, Tsuruoka C, Shirai T, Nakamura AJ, Sakaue-Sawano A, Miyawaki A, Harada H, Kobayashi M, Kobayashi J, Kunieda T, Funayama T, Suzuki M, Miyamoto T, Hidema J, Yoshida Y, Takahashi A.
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Journal Title
Biomed Res Int.
Volume: 2020
Pages: 4703286
DOI
Peer Reviewed
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