2017 Fiscal Year Annual Research Report
Cell therapy for drug resistance acute rejection after intestinal transplantation
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15K10029
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松浦 俊治 九州大学, 大学病院, 助教 (10532856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 智章 九州大学, 医学研究院, 教授 (20197247)
林田 真 九州大学, 医学研究員, 共同研究員 (70452761)
柳 佑典 九州大学, 大学病院, 助教 (30596664)
吉丸 耕一朗 九州大学, 大学病院, 助教 (60711190)
小林 英司 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任教授 (00245044)
野中 和明 九州大学, 歯学研究院, 教授 (90128067)
山座 孝義 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (80304814)
山座 治義 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (30336151)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 小腸移植 / 細胞治療 / 拒絶反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の免疫抑制剤の開発に伴い、移植治療の余語は改善してきているが、小腸移植は依然として長期成績が不良であり、その主な原因は拒絶反応である。間葉系肝細胞には免疫調節能があることは広く知られており、小腸移植後の拒絶反応の治療にも有用化どうかを検討する。 当初はラットを用いた小腸移植を施行していた。小腸移植は血管吻合が必要であるため、顕微鏡下に動脈および静脈吻合(それぞれ8-0, 9-0prolene)を行っていた。手技が安定するまでには時間を要するため修練を行っていたが、研究室の移転に伴い、ラットの飼育が出来なくなった。そのため、新たな小腸移植モデルを作成することとした。マウスの飼育は可能であるため、マウスを用いた小腸移植を行うこととしたが、ラット以上に血管は細く、手技は困難であるため、異所移植を行うこととした。小腸を大網内や皮下に移植し、周囲から血管新生がおこり、正着したといった報告もあるため、今回、小腸を腹壁内(腹直筋と腹膜の間)に移植した。手技としては、新生仔(C57BL6)の小腸を約1cm摘出し、レシピエントの腹直筋と腹膜の間に移植した。移植後1週間で犠死させ病理学的に評価した。その結果、同種移植群(Auto)では、異種移植群(Allo)と比較して、グラフトの絨毛高は有意に高く維持されていた。また、異種移植群では粘膜下組織へのリンパ球の浸潤を認めた。以上より、新たな小腸移植モデルは使用できるのではないかと考えた。そこで、異種移植群に移植時にSHEDを投与し、免疫調節能があるか検討した結果、まだ実験数は少ないため有意な差は認めなかったが、異種移植群と比較し、SHED投与した群の方が絨毛は比較的保たれている印象があった。免疫調節能がある可能性もあるため、さらなる実験と検討が今後は必要になると思われる。
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