2016 Fiscal Year Research-status Report
左心補助下の右心バイパス手術は機械的右心補助の代替手段となり得るか
Project/Area Number |
15K10030
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田ノ上 禎久 九州大学, 医学研究院, 准教授 (40372742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼塚 大史 九州大学, 大学病院, 医員 (20567375) [Withdrawn]
元松 祐馬 九州大学, 大学病院, 医員 (20746870)
帯刀 英樹 九州大学, 大学病院, 講師 (40343321)
塩川 祐一 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70457422)
牛島 智基 九州大学, 大学病院, 助教 (70529875)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 重症心不全 / 補助人工心臓 / グレン手術 / 心臓エナジェティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、末期重症心不全に対する植込型補助人工心臓による左心補助に、右心バイパス術を追加することで、機械的右心補助を回避できるかどうかを検証することである。実験手技として、両心不全動物モデルに対して定常流補助人工心臓を装着することで、左心補助を行い、上大静脈-肺動脈吻合(グレン手術)を追加し、コンダクタンスカテーテル容量測定システムを用いて右心機能を測定する。また、補助人工心臓で左心補助のみを行った両心不全モデルの右心機能も測定し、心臓エナジェティクス解析を用いて両者を比較する。上記実験よりグレン手術を追加することによる右心室のエネルギー効率の変化を明らかにする。
本研究はin vivo実験であり、補助人工心臓の循環動態に対する効果を評価するために、左冠動脈前下行枝および右冠動脈右室枝を結紮、もしくは左冠動脈前下行枝結紮および主肺動脈絞扼による両心不全モデルを確立する必要があるが、補助人工心臓の効果を評価するのに適した心機能低下モデルの作成に難渋している。また、人工心肺装置による心機能への影響を考慮し、人工心肺を用いずにグレン手術を施行することを試みているが、こちらも難渋している。補助人工心臓に対して、当初植込型補助人工心臓であるJarvik2000を使用する予定であったが、実験動物の心室に対してサイズミスマッチがあるため、その植え込みに難渋していることから、使用する補助人工心臓をJarvik2000から遠心ポンプへ変更することも検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
両心不全モデル作製および人工心肺を使用せずにグレン手術を行うことに難渋しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
両心不全モデルの安定した作製と、人工心肺を使用せずにグレン手術を施行できるようにすることが必要である。 植込型補助人工心臓であるJarvik2000ではなく、遠心ポンプを用いた補助人工心臓装着も検討している。
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Causes of Carryover |
両心不全モデル作製および人工心肺を使用せずにグレン手術を行うことに難渋しているため新しい方法の確立を検討している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初予定した植込型補助人工心臓であるJarvik2000ではなく、遠心ポンプを用いた補助人工心臓装着も検討する為、必要な物品について購入予定である。
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